プロボクシングWBC世界バンタム級王者中谷潤人の初防衛戦。
相手は同級1位、指名挑戦者ビンセント・アストロラビオ選手。
ネクストモンスターと呼ばれる中谷選手がどのような試合を見せるのか注目の一戦。
試合は開始早々から中谷選手のペース。
長身とリーチの長さを最大限に活かす、懐の深い構えから繰り出すパンチは威力十分。
試合が進むにつれて中谷の左がアストロラビオのグローブをかいくぐり顔面に当たりだす。
時折アストロラビオも踏み込んで鋭いパンチを繰り出すが、バックステップで余裕でかわす中谷選手。
1Rから完全に中谷選手のペースになったなと思った瞬間、右のストレートがアストロラビオ選手の腹部に突き刺さった。
一瞬の間があって、アストロラビオ選手が膝をつき悶絶。
強烈なボディをくらった選手によくある倒れ方。
今回の中谷選手のボディはよくある左右のレバーへのパンチではなく、ストマックにもろに命中。
苦悶の表情で苦しがるアストロラビオ。
その苦しさは想像を絶するものだっただろう。
一度執念で立ち上がったが、再び崩れ落ちてカウント10。
何と1R2分37秒、中谷選手戦慄のノックアウト防衛となった。
強い!
井上尚弥選手とはまた違った強さ。
過去の試合を見てきて中谷選手は少々パンチをもらうイメージがあったが、試合を重ねるにつれて、ディフェンスも進化してきた印象。
今日は全くノーダメージだ。
今、バンタムは4団体全てのチャンピオンが日本人であり、いよいよ日本選手同士の統一戦の機運が高まりそうな状況になってきた。
しかし最近の中谷の試合を見ていると、4人の中では中谷選手が一番強いと断言する。
こうなると井上尚弥選手との対戦を熱望する声が湧き上がってくるだろう。
実際中谷選手のインパクトの強い勝ち方を見ていると、井上尚弥選手に勝てる可能性が最も高いのは、実は中谷選手ではないかという思いが強くなってくる。
中谷選手が4団体統一を目指すのか、早々にスーパーバンタムに上げるのか、尚弥選手がフェザーにいつ上げるのか、様々なファクターが複雑に絡み合うので、実現にはタイミングが合うか合わないかに尽きるとは思うが、是非とも見たいような、どちらかが負けることを考えると、見たくないような、とても複雑な心境だ。
現実的には尚弥選手より早く拓真選手との統一戦が見られる可能性が高く、バンタム級から目が離せない。
その4人のバンタム級日本人王者に割って入ろうかというのが那須川天心選手だ。
今回の試合がプロ入り4戦目。
相手は世界4位ジョナサン・ロドリゲス選手。
結果は3R天心のKO勝利。
相手も決して弱い相手ではない。
しかし2R終盤、天心の迫力ある攻撃でロドリゲス防戦一方となりゴングに救われる。
その流れを崩さず3R再び天心が左ストレートからの連続攻撃でロドリゲスダウン。
レフェリーはここで試合をストップ。
天心会心の勝利となった。
今日の天心はRIZINで培った格闘家の心に火がついた印象。
ボクシングにも順応してきて、次戦以降益々格闘家天心の凄さが見られる予感。
バンタムのマッチメイクが大変だ。
WBCバンタム級王者 中谷潤人 28戦28勝(21KO)
指名挑戦者 ビンセント・アストロラビオ 24戦19勝(14KO)5敗
WBA同級4位 ジョナサン・ロドリゲス 21戦17勝(7KO)3敗1分