関脇照ノ富士が堂々たる相撲で碧山に勝ち12勝3敗で本割を終えた後、結びの一番で日馬富士が白鵬に勝ちその瞬間照ノ富士初優勝が決まりました。
兄弟子日馬富士の援護射撃は見事でした。
日馬富士が前みつを取れず白鵬が攻勢に出た時はあっけなく勝負がつくかと思いました。
ところが重心をさげてフワッと白鵬の懐に飛び込んだ瞬間に8割方日馬富士の勝ちが見えましたね。
ボクシング輪島のカエル跳びを思い出しました。
白鵬敗れて11勝4敗。
照ノ富士はこれで関脇を僅か2場所で通過。
千秋楽を迎えた段階で4敗力士6人と3敗の照ノ富士と白鵬の合計8人に優勝の可能性がありました。
ところが4敗力士が次々と枕を並べて敗れる始末。
たとえ4敗を守っても他力での可能性なのに、必要以上に意識してしまったのでしょうか。
皆何だか落ち着きのない相撲内容って感じでした。
こういった大一番を勝たなければ上位を狙う事は難しいです。
それに対して三役では両小結が大切な一番を勝って勝ち越しを決めました。
照ノ富士が大関昇進、妙義龍が負け越したので栃煌山も逸ノ城も来場所は関脇昇進です。
今日の勝ち負けは天と地の差だった訳です。
この違いです。
大事な一番を勝つか負けるか、あたりまえなんですがこの差が番付の差になって現れるんですね。
あと遠藤ですが、よく6勝9敗まで星を整えました。
序盤はどうなる事かと思いましたが、彼自身賭けに勝ちましたね。
私は今場所の出場には否定的でしたが、とにもかくにも15日間勤め上げてこの成績ですから結果オーライということでしょう。
だからと言って、今後こういった力士生命をかけるようなことをしなくて良いように公傷制度の復活を望みます。
欲綱白鵬は平成24年夏場所10勝5敗以来の4敗となりました。
初日逸ノ城に敗れたことはやはり今場所以降の流れを暗示していましたね。
依然として角界の第一人者であることは間違いありませんが、白鵬時代は緩やかに終焉に向かって動き始めました。
今場所は時代が変わる潮目の場所として記憶に残ることになるでしょう。