フィギュアスケート、ロードtoソチ。
グランプリシリーズ第1戦スケートアメリカ。
男子は第3の男、町田樹選手がSP、フリー共にトップのハイスコアで優勝した。
また女子シングルはSPを終えて浅田真央が近年にない好仕上がりを見せてトップに立った。
今日はいつもみたくプロトコルは見ずに雑感を書いていく事にする。
男子日本勢は正に群雄割拠。
代表争いは熾烈を極める。
今回町田選手が優勝したが、彼のコメントは自信に満ち溢れ、それでいて気負いを感じない。
自然体なのだ。
独特の世界観を持つ彼は他の候補選手達とは違った魅力を持っている事が今回よくわかった。
高橋、小塚はそれぞれ故障明けで現時点では満足行く滑りが出来ていない。
ほんの4年前、男子は4回転を跳ばなかったライサチェクが金メダル。
4回転ジャンパープルシェンコとの比較において、4回転論争が巻き起こったのは記憶に新しい。
しかしこの論争はあっけなく終わった。
今は4回転は跳べてあたりまえ。
跳ばなければ絶対に上位に来る事が出来ない。
たった4年で流れは決まってしまったのだ。
高橋、小塚は4回転をスムーズに跳べる程に調子を上げていかなければならない。
二人とも全日本に照準を合わせての調整という事になるだろう。
この3人に羽生、織田、無良と誰が選ばれてもおかしくない。
この状況はトリノオリンピック女子代表を争った2005年に似ている。
この年の全日本フィギュア選手権。
荒川、安藤、中野、恩田、村主に年齢制限でトリノ出場資格がなかったGPファイナル優勝の浅田真央が火花の散るような争いを演じていた。
今年の全日本男子はこの時と同じ様相を呈してくるだろう。
女子は浅田真央が断トツの状況だ。
今オリンピックを開催して欲しいと思う位に調子が良い。
おそらく明日のフリーも浅田の独壇場であろう。
正に今の浅田は「私、失敗しないので・・・」状態だ。
今日のテレビ中継は7年前にも浅田が演じたノクターンによるSPを映していた。
そして迎えた今シーズンのノクターン。
同じ曲だが、しなやかで、大きくて、美しい演技に変化を遂げていた。
個人的には「月の光」のSPが好きなのだが、ノクターンもオリンピックに向けてはベストの選択なのだろう。
今の浅田を見ていると、何かオリンピックで金メダルを狙うというよりも、見ている者を感動させる最高の演技を目指しているって感じだ。
結果は後から付いてくる。
そんな心境ではなかろうか。
日本選手以外を見ると、男子ではアメリカのアダムリッポン選手が印象に残った。
身体の線がとても綺麗で、ジャンプだけでなくスケーティングその物が美しかった。
世界は広い。
女子ではエレーナ・ラディオノワ選手がシニアデビューを素晴らしい演技で飾った。
年齢制限でソチには出られないが、その表情や全体の雰囲気は伝統的なロシアのトップ選手と同じ物を感じ取れた。
恐るべし、ラディオノワである。
ソチまであと109日。
どんなドラマが待ち受けているのだろう。