レース途中、アロンソが若干17歳のマックス・フェルスタッペンにパスされた時、解説の片山右京氏は「これは時代のせいではありません」的な発言をしました。同時にアロンソは「GP2エンジンかよ!GP2エンジンだ!」と叫びました。誰が見てもわかる今のマクラーレン・ホンダの苦しい状況。ホームである鈴鹿でも見せつけらた現在の立ち位置。アロンソ、バトン両ドライバーの去就も取りざたされる中マクラーレン・ホンダに明日は見えているのでしょうか。
ジュール・ビアンキの悲劇から早や1年。
今年の鈴鹿はファン、ドライバー、各チーム関係者達がビアンキへの哀悼の意を表して始まりました。
予選で発生したレッドブル、クビアトの大クラッシュ。
あれだけ激しい事故でクビアトが無傷で済んだのはビアンキが見守ってくれていたのではと思わざるを得ませんでした。
アロンソが12番手、バトンが14番手からのスタート。
アロンソは何度かポイント圏内に入りますが、結局後続に抜かれてしまう。
そこであの発言が飛び出した訳です。
レース後ロン・デニスはすぐさまアロンソを批判し、彼も反省の言葉を述べました。
確かにホンダのお膝元、トップが観戦に来ている中であの発言はTPOを考えると問題有りなのかもしれません。
ですが、バトンと共にチームを信じて車を仕上げてきたアロンソの心の叫びは理解できます。
アロンソのレースにかけるプロフェッショナルな思いが過剰に出てしまったのでしょう。
ホンダF1総責任者新井氏も「当然だと思います」と述べています。
新井氏も忸怩たる思いでしょうが「原因はわかっており、もっと努力が必要」と語っています。
レース後アロンソは発言への反省と共に、彼自身のF1キャリアを残るマクラーレンホンダとの契約期間3年で終えると語りました。
ホンダエンジンが戦闘力を上げていくためにもアロンソには居てもらわないと困ります。
同様にジェイソン・バトンもですが、鈴鹿で引退発表はとりあえず回避されました。
アロンソに比べるとまだ去就は見えてきませんが何とか彼も残って欲しいです。
こういった報道はほんと終わってみなければわかりません。
アロンソも残留に前向きとの報道ですが、いきなり契約解消ということもありえます。
結局辞める可能性の高かったバトンが残り、残ると思われたアロンソがいなくなるってことも十分考えられます。
しかし何としても私はマクラーレン・ホンダで表彰台に上がる二人の姿を見たい!
現在の開発制限規定の中で上位チームに追いつくのは確かに困難を極めるでしょうが、このままで終われるわけがありません。
いろんな制約の中で当初の計画のようには進んでいないでしょうが、もうやるしかありません。
メルセデスに肉薄するマクラーレン・ホンダのマシンが見られる日を待っています。