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JRA2021年 年度代表馬投票結果を見ての感想

この記事でこの拙ブログを今年初めてご覧いただく方も多いかと思います。

今年もよろしくお願いいたします。

 

先日JRAの競走馬記者投票、いわゆる年度代表馬投票結果が発表された。

結果について外野がとやかく言っても仕方がないとは思うが、それでも毎年世間の評判とかけ離れている投票行動がされているケースもあるので今回はどうだったかについて感想を述べたい。

ただし無記名投票ではなく、誰がどの馬に投票したかわかるので基本その意志は尊重したいというのは前提におくこととする。

投票結果

年度代表馬     エフフォーリア 牡3歳

最優秀2歳牡馬   ドウデュース

最優秀2歳牝馬   サークルオブライフ

〇最優秀3歳牡馬   エフフォーリア

〇最優秀3歳牝馬   ソダシ

〇最優秀4歳以上牡馬 コントレイル 牡4歳

〇最優秀4歳以上牝馬 ラヴズオンリーユー 牝5歳

〇最優秀単距離馬   グランアレグリア 牝5歳

〇最優秀ダートホース テーオーケインズ 牡4歳

〇最優秀障害馬    オジュウチョウサン 牡10歳

※馬齢は2021年時

感想

年度代表馬に異を唱える人はいないだろう。

3歳にして天皇賞・秋有馬記念をブッコぬいたんだから文句のつけようがない。

3歳クラシック戦でも皐月賞を制覇しダービーでもハナ差惜敗。

明けて4歳になった今年は凱旋門賞に狙いをつけるしかないだろう。

ただ、投票結果は満票ではなかった。

エフフォーリアが獲得した票数は296票中277票だった。

ラヴズオンリーユーが18票を得ているが、これは理解する人も多いだろう。

海外を拠点に各地を転戦。

海外G1を3勝したことは賞賛に値する。

昨年を持って引退したが、牝馬の時代を象徴する名馬だった。

残る1票がマルシュロレーヌ。

思わずWho!と叫んだ人・・・もいるかもしれない。

世界保健機関ではない。

そのマルシュロレーヌ。

とんでもない偉業を成し遂げていた。

日本馬で、アメリカのダートG1を史上初めて制覇したのだ。

そもそも日本馬が海外へ挑戦することは昔はほとんどなかった。

そもそも通用しなかったのだ。

第1回のジャパンカップの時、日本馬の一線級は、上の下クラスの海外馬に太刀打ち出来なかったし、その時の海外調教師の言葉で忘れられないのは日本では鹿が走っていたという痛烈な皮肉。

フェルナンドアロンソがホンダエンジンをGP2!と叫んだのと同等だ。

最近競馬ファンになった方は日本馬の海外での活躍を当然のように見ていると思うが、私のような古い時代から競馬を見ている者にとっては正に隔世の感なのだ。

なのでマルシュロレーヌに1票を投じた気持ちはわからなくもない。

この方は日経ラジオ社の方だが、実は最優秀4歳以上牡馬にもテーオーケインズという馬を投票している。

ここでテーオーケインズという馬名を出したので、その最優秀4歳以上牡馬について見ておこう。

最も票を集めたのがコントレイル。

296票中282票を獲得。

エフフォーリアより獲得割合が高い。

ついでテーオーケインズが10票を得ている。

該当馬なしが3票で、カフェファラオが1票。

面白い。

ここでまたもカフェファラオという馬を調べたくなる。

まずはテーオーケインズ

デビューして15戦全てダートで走り続けている。

昨年の成績は(4.0.0.1)。

大井の帝王賞と暮れのチャンピオンズカップに勝っている。

チャンピオンズカップの勝ち方は確かに鮮烈だった。

コントレイルの2021年の成績は(1.1.1.0)

勝ちはジャパンカップの1勝のみ。

無敗の3冠馬にしては物足りないとの声もあったがジャパンカップの強さはそういった声を一蹴した。

この投票者はダート競馬こそ本来の競馬と考えているのだろう。

それが投票行動に表れているように思う。

なお、この投票者は最優秀ダート馬にはマルシュロレーヌに投票している。

最優秀4歳以上牝馬でも投票していれば完璧だったと思うが、筋は通している。

最優秀ダート馬に選ばれたのは前述のテーオーケインズで296票中240票。

マルシュロレーヌは47票だった。

今回全ての投票行動の中で最も納得しかねるのが最優秀4歳以上牡馬でのカフェファラオだ。

2021年の成績は(1.0.0.3)。

買ったのは2月のG1フェブラリーステークス

後は尻下がりに5着、9着、11着だ。

何故カフェファラオに投票したのか理解できない。

投票したのは有名なサンスポの穴予想家だった。

予想は穴狙いで全然オッケーだが、こうした投票まで穴狙いは如何なものか。

あとはラブズオンリーユーが壁となり最優秀4歳以上牝馬を逃したと言っても良いグランアレグリアが最優秀単距離馬に回ったとの印象。

最優秀障害馬ではオジュウチョウサンが選ばれたが、直接対決で勝ったメイショウダッサイとで票が割れているのは、皆相当悩んだと思う。

最も難しかったと想像するのが最優秀3歳牝馬

ソダシとアカイトリノムスメとユーバーレーベンが3冠を分け合ったが、近代競馬で最も重要視されるマイルでG1を取ったソダシが白馬という話題性もあって最多得票を得たと推測する。

ここまでいろいろと書いたが選出された馬については納得というところだろうか。

最後にここ4年で3回年度代表馬関東馬が選ばれていること。

後の2回はアーモンドアイだが、いずれも文句のつけようがない選出だ。

特にエフフォーリアについては鞍上が弱冠23歳横山武史騎手。

ご存知横山典弘騎手の3男。

昨年100勝超えでG15勝。

その内容が重い。

エフフォーリアの3勝にタイトルホルダーで菊花賞、出世レースのホープフルステークスでキラーアビリティと乗りに乗っている。

今年も既に5勝をあげリーディング3位につけている。

かつて関東馬が圧倒的に強い時代、武豊の出現とほぼ時を同じくして関西馬の時代が到来したが、横山武史騎手の登場は武豊のそれと酷似している。

今年は関東馬の完全復権が成るように思う。

競馬に関西関東もないが、やはり双方に強い馬がいなければ面白くない。

2022年は競馬が本当に面白くなりそうだ。