影無茶のスポーツ24/7

ルール知らなくても面白く読んでいただけることを目指します

フィギュアスケートNHK杯雑感:エキシビションを堪能する(テレビですが)

GPシリーズ第4戦を兼ねたNHK杯が終わった。

男女シングルはそれぞれ浅田、高橋がソチに向けて展望が開ける優勝。

女子ではロシアのラディオノワが将来性豊かな演技を披露し、鈴木はフリーを失敗したが3位を確保してファイナル進出の可能性を残した。

またテレビ中継が入ってすぐ採点システムの不具合により長洲が氷上で20分間も待たされるという不手際があり、中継もその模様を延々と流すといういかにもライブでのハプニングがあったが、運営面で課題を残した。

長洲にとってはほんと気の毒な事だったが、彼女の笑顔といい訳をしない清々しさに救われた。

日本選手にとっては、今季はGPファイナル出場と同時に、全日本へ向けて、まずひとつピークを持って行く事が求められる。

なんと言っても最大の目標はソチ出場権を得る事だ。

男女で現段階で当確ランプが灯っているのは正直浅田選手のみであろう。

浅田については現段階で考えられる最高の状態に仕上がっており、さらなる伸びしろを感じる事も出来る。

やはり彼女はフィギュアをする為に生れてきたのだ。

今年のプログラムが好きかと問われれば、個人的には過去にもっと好きなプログラムは存在したが、オリンピックで金をとるには最良の選択なんだろう。

ただ、トリプルアクセルは2回跳ばなくていいと思う。

男子は高橋が、らしさを見せて優勝。

ファイナルは微妙だが全日本に向けて展望が大きく開ける内容だった。

初戦で失敗しても余裕があるように見えたのは、あくまで全日本に照準を合わせているからと思っていたが、高橋選手の談話を聞いていると、どうも心にスイッチが入っていなかったようだ。

モロゾフが尻を叩いたのかどうかわからないが、あの希代のエンターテナー高橋大輔が帰って来たのは間違いない。

エキシビションでも世界一のステップで観衆を魅了していた。

織田も2位に入り、地味ながらソチに向けて順調な仕上がりと思える。

ポイントはここまで24点で高橋と並ぶが、同点の場合は順位が高い選手が進出のはずで、今回優勝の高橋が進出となるはずだ。

しかし男子はどうも混戦模様で羽生を含め最後までわからない。

町田は最終第6戦にエントリーしており、相手関係を見ると、ほぼ進出は間違いないだろう。

他の選手ではシニアデビューの宮原がしなやかでスピードもあるプログラムを披露し、次代のエースとなる資格を充分に持っている事を証明したと思う。

やはり浅田という選手の存在は日本フィギュア陣の底辺を広げている。

新しい選手が次々と出てくるように感じる。

外国勢では何と言ってもラディオノワ。

フリーで次々とジャンプを成功させて、はじけていたが、今日のエキシビションではゾンビを演じて、その懐の深さというか、演技の幅の広さを感じた。

これから身長が伸びていって、微妙な感覚のずれなど苦労する事もあるだろうが、間違いなくピョンチャンの有力メダル候補だ。

私はソトニコワの方が好きなんだけど。

それと今回エキシビションで初めて見た(^^;ペアのボロソジャル、トランコフ組のかっこ良かった事!

大人の魅力って感じで、子供の出る幕じゃないぜって言いたくなる程にオーラを放っていた。

ちょっと二人が1回ずつ、つまずいたりしていたが、これって直前に演じたハビエルフェルナンデスの楽しすぎるエキシビションプログラムの影響もあったんちゃうのって思ってしまった。

最近のエキシビションはほんと各選手趣向を凝らして楽しいものになっている。

競技を離れて自由に滑る選手達を見ていると、素、の顔が見れて実に楽しいものである。

私はエキシビションと言えば水津選手のオリエンタルエキゾチックなプログラムをいつも思いだすが、彼女は今、何をしているんだろう。

好きだったなあ、あのプログラム。

NHK杯も終わり次は早くも第5戦フランス、エリック・ボンバール杯。

羽生、パトリック・チャンの対決だ。