何かと問題が山積された状態で迎えた大相撲初場所。
白鵬、稀勢の里が休場、復活をかける鶴竜も10連勝後にまさかの4連敗。
北の富士さんが初日にいい稽古をしていたと話していた豪栄道も序盤4連勝したものの結果は14日目でやっと勝ち越し。
高安は後半巻き返しましたが7日目までに3敗はいただけません。
1年間三役を守り続ける御嶽梅が初日から7連勝しましたが、その後5連敗。
勝ち越しはしたもののブレイクスルーには至りませんでした。
期待の東西小結21歳コンビ貴景勝、阿武咲は共に負け越し。
土俵上では熱戦が繰り広げられましたが、上位陣は必ずしも満足出来る数字ではありませんでした。
そんな中ジョージア出身の西前頭3枚目栃の心が千秋楽を待たずに優勝を決めました。
彼は膝のけがで一時は幕下まで落ちましたが見事に復活。
かつて大関琴風がケガで幕下に落ちた時の状況とダブってしまいます。
栃ノ心は平成版地獄を見た男です。
実際彼の復帰後は凄かったです。
平成25年7月場所で休場。
その後3場所全休してからの復活がすごかった。
春場所 幕下 7戦全勝 優勝
夏場所 幕下 7戦全勝 優勝
名古屋 十両 13勝2敗 優勝
秋場所 十両 15戦全勝 優勝
何と復活後の4場所を42勝2敗、勝率955という凄まじいまでの成績。
当然幕内に復帰しましたが、しばらくは上がったり下がったりの状態が続きました。
しかし、ついに念願の初優勝。
将来性の一つの目安となる幕内勝率は370勝376敗。
5割を切っていますが、上記復活後は156勝134敗。
これは勝率で見れば.538で、これなら上を目指せる状況です。
栃ノ心には今後怪我をせず、恵まれた身体を駆使して上を目指していって欲しい。
そう思わせてくれる栃ノ心の快進撃でした。