毎年の事ながらあっという間の6週間でした。
後半でロス・テレコムについても少し。
フランス杯男女シングル出場選手
男子(世界ランク順・11月20日現在:今季GPシリーズ獲得ポイント)
- ネイサン・チェン(アメリカ) 3位 15P
- ジェイソン・ブラウン(アメリカ) 5位 5P
- ボーヤン・ジン (中国) 8位 7P
- ドミトリー・アリエフ(ロシア) 9位 7P
- デニス・ヴァシリエス(ラトビア) 12位 3P
- アレクサンドル・サマリン(ロシア) 15位 9P
- 田中刑事(日本) 17位 3P
- ダニエル・サモヒン(イスラエル) 25位 3P
- ジャフィック・ベセイエ(フランス) 32位 今回のみ
- ケヴィン・エイモズ(フランス) 42位 4P
- ロマン・ポンサール(フランス) 69位 0P
- ニコラス・ナデュー(カナダ) 76位 今回のみ
女子(世界ランク順・11月20日現在:今季GPシリーズ獲得ポイント)
- エフゲニア・メドベージェワ(ロシア) 1位 9P
- 三原舞依(日本) 5位 9P
- マリア・ソツコワ(ロシア) 7位 0P
- コンスタンティノワ(ロシア) 13位 13P
- ブレイディ・テネル(アメリカ) 14位 9P
- ロリーヌ・ルカブリエ(フランス) 20位 7P
- 本田真凛(日本) 23位 3P
- アレクシア・パガニーニ(スイス) 25位 9P
- 紀平梨花(日本) 29位 15P
- マエ・ベレニス・メイテ(フランス) 30位 0P
- マチルダ・アルゴットソン 58位 今回のみ
- リー・セルナ(フランス) 73位 今回のみ
ここまでファイナル進出確定なのは男子が羽生、宇野、ブレジナ、ボロノフ。
女子がザギトワ、宮原、トゥクタミシェワ。
最終戦の結果で残る出場選手が決まります。
自力で決めることが出来るのは男子が
ネイサン・チェン(4位以上で決定)
アレクサンドル・サマリン(2位以上で決定)の2名。
現在3位3位22点チャ・ジュンファンはサマリンの結果によっては可能性あります。
ネイサンの優勝はほぼ間違いなく、最後の1枠をサマリンかジュンファンのどちらかが滑り込むという状況です。
羽生が辞退となればサマリンが大きく崩れない限りは上記二人となりますが・・・。
女子は自力で決められるのが
紀平梨花(4位以上で決定)
コンスタンティノワ(2位以上で決定)
メドベージェワ(1位で決定)
三原舞依、テネル、パガニーニ(1位が絶対条件。その上でスコアによる)
極端な話1位メドベージェワ、2位コンスタンティノワ、3位紀平となった場合、
この3人がファイナル進出となり、2戦消化して2位、3位の24点坂本は進出ならずとなってしまいます。
2戦2位3位の坂本とサモドロワはフランス杯の結果次第。
かように大混戦の女子ですが、注目は紀平梨花とメドベージェワでしょう。
日本選手史上初のGPシリーズデビュー戦優勝を飾った紀平。
トリプルアクセルばかりがクローズアップされますが、全てのジャンプの精度が高い。
なのに、リスクを伴う3Aが成功するかしないかで結果が変わってしまうのは何とも歯がゆいんですが、それが紀平のマイウェイ。
メドベージェワはクリケット初年度。
今年は過渡期なのでニューメドベジェワの完成は来シーズン以降だと思います。
これは男子のジェイソン・ブラウンにも同じことが言えるでしょう。
今年よりも来年、どのような演技を見せてくれるのか、とても楽しみです。
同様に本田真凛も焦らないことです。
真4回転時代の幕を開けたボーヤン・ジンはどうでしょうか?
少し伸び悩んでいるように思います。
結局クリケットにも入りませんでした。
正念場を迎えているのかもしれません。
男子田中刑事は良いところを見せなければなりません。
友野がロステレコムで3位表彰台。
全日本で表彰台を目指すためにもここは良いイメージで演技を終えたい。
踏ん張りどころです。
ロス・テレコムについて
羽生選手に触れない訳にはいきませんね。
恐れていたことが起こってしまいました。
怪我をおしてフリーに出場したことへの是非が問われているようです。
いや、もう出るっきゃないでしょう!
誰よりも自分に厳しい羽生。(他人にも厳しいが自分にはもっと厳しい)
しかも、あこがれのプルシェンコが居るロシアでの大会。
リンク上で壊れても後悔しない。
出る出ないという次元をはるかに超えたところに羽生は居るのです。
あんな状態なのにフリー冒頭の4Sと4Tを完璧に跳んだ羽生。
アンビリーバブル!
状態の悪さは、世界一上手い3Aを跳べなかったことでも明らかです。
よくぞ4分間を滑り切ったと思います。
これからどうするのか。
世界選手権が目標ならばロステレコムのフリーは辞退して全日本に絞ったでしょう。
しかしそうしなかった。
ロシアという特別な地だったことも影響したでしょうが、先のことは考えていないのではないでしょうか。
羽生はファイナルに出ると言ってますが、本当に出てしまうのでは思わせてしまうのが羽生たるところ。
ファイナルも全日本も出なくても、世界選手権には救済措置で選ばれるのは確実です。
平昌五輪代表決定時と同じ考え方です。
それでもファイナル出場の決意を語る羽生結弦。
幾度も出現する目の前の大きな壁をまたも超えようとしています。
どこに向かう羽生結弦。
グレイシー・ゴールドが久々に私たちの前に姿を見せてくれました。
SP後のツイッターで感謝の言葉を述べていましたが、演技後のキスアンドクライでの彼女を見るのは正直辛かったです。
その時に見せたゴールドの表情とツイッターでの言葉にはギャップがありました。
確かに演技後に世界中から励ましと応援の言葉が寄せられたことへの感謝だったのでしょうが、フリーに出る気力は残っていませんでした。
心配です。
しかしあの状態で出てきてくれた勇気には拍手を送ります。
復活への確かな一歩と捉え、時間をかけて見守っていかなければならないでしょう。
ではまた。