GPシリーズも早や4戦が終わり、予想通りと言おうか、予想以上に今年シニアデビューのロシア3人娘の強さが際立っています。
アリーナ・ザギトワもエフゲニア・メドベージェワも早くも過去の人扱い。
日本勢では紀平梨花がさすがの演技を見せてくれましたが、宮原知子も好発進。
昨年同様回転不足を取られているのが気になりますが、宮原独特のエレガントさが出ており、高い演技構成点をもらっています。
さすが、7シーズン日本のトップで滑り続けてきたプライドを見せてくれました。
紀平梨花は現状では最大限の演技だったと思います。
今シーズンは無理に4回転を跳ばないと思われ、来シーズンが紀平にとって北京がどのように見えてくるのか大切なシーズンとなるでしょう。
紀平、宮原以外はやや元気がないようで、ファイナルにいける日本選手はこの二人に絞られました。
そのファイナルへの道ですが、
ここまでアンナ・シェルバコワが既に2勝して進出決定。
おそらくアレクサンドル・トゥルソワも次戦のロシアで2勝目を挙げて進出。
コストルナヤのみザギトワ、紀平梨花と相まみえるので勝利が確実とは言えませんが、すでに1勝しているアドバンテージは大きく、表彰台を逃すことも考えにくいので、これも当確。
今年シニアデビューロシア黄金のトロイカが揃ってファイナル進出が確実な状況です。
残る3人もザギトワ、紀平、宮原、マライア・ベルの4人に絞られており、宮原、ザギトワは今週のロシアで2位以上なら確定です。
紀平も最終戦で2位以上なら確定ですが、ベルが2位に来て、ザギトワ、紀平、宮原が3位に終わった場合、合計得点が高い方が上位にくるため現在の持ち店が重要。
この4人で初戦のポイントが高い順に並べると、
紀平梨花 230.33 初戦2位
ザギトワ 216.06 初戦2位
ベル 212.89 初戦3位
宮原知子 211.18 初戦2位
この内、紀平とザギトワ、宮原とベルは直接対決。
この4人が大きく崩れる可能性は少ないのでそれぞれが相手を上回って表彰台に乗ればファイナルは確定と考えて良いでしょう。
宮原は何としてもベルより上位で表彰台に登りたいところです。
さて、シーズンはまだ序盤ですが、ロシア3人娘の勢いは留まるところを知りません。
3人とも個性が異なり見ていて楽しくなりますが、世界選手権に向けてなんだか今年はこの勢いが持続されそうですね。
個人的には4回転の申し子トゥルソワより、16歳にしてすでに大人の雰囲気を醸し出しているコストルナヤの方が好みです。
何となくグレーシー・ゴールドを思いださせる表情。
毎度、身体の成長でどうなるかわからないロシア勢ですが、コストルナヤについてはそんな心配がいらないのではと思わされます。
今や日本のエースとなった紀平ですが、コストルナヤの得点を物差しにするなら北京で十分に戦えることがわかります。
しかし現在の力関係でいくと(あくまで今年です)レーティングを付けるとすればトゥルソワがトップ、次いで紀平とコストルナヤ、その後にザギトワ、少し遅れてシェルバコワって感じでしょうか。
1本でも良いので紀平が4回転を組み込むことが出来れば、現実的にはフリーの3Aをひとつどれかのクワドに変更すれば、トゥルソワとも十分戦えると思います。
メドベージェワもまだ見切るのは早いですし、来シーズンにはアメリカのアリサ・リュウ選手もシニアにくるでしょう。
北京への道は誰にとっても、まだまだ遠くて険しいです。
まずは今週末ロス・テレコムが見ものです。