本当なら12月24日に開催予定だった井上尚弥の4団体防衛戦。
まさかのサム・グッドマン負傷。
来日直前のスパーリングで左目裂傷により試合の延期が決まった。
不可抗力ではあるが、どうもグッドマンにはインケツなイメージを持ってしまう。
グッドマンに、井上の予定が狂わされたのはこれで2度目。
最初はルイス・ネリ戦後にリング上で、次戦での戦いをぶち上げたが実現せず。
そのため、ジョン・テレンス・ドヘニーと戦うことになったのは記憶に新しい。
そして今回だ。
これで井上の青写真だった、年3回の試合は叶わぬものとなり、4月に予定されていたラスベガス進出も、スケジュールの変更を余儀なくされるだろう。
繰返すがこれは不可抗力であり、井上自身もフルトン戦前に拳を痛めたことにより、延期したこともあるので、グッドマンを責めるつもりはない。
タイミングが悪すぎると思っているだけだ。
井上もフルトン戦のことがあるからこそ、グッドマン戦の延期を受入れたのだろう。
しかしスパーリングでこれだけの負傷をするものなのか。
写真を見たら結構な傷で、1カ月で元に戻るのだろうか。
ただでさえ劣勢のグッドマン。
更なる大きなハンデを背負ってしまったように思える。
1カ月とは言え、今回の延期は今後の井上のプランを一旦白紙にする必要が出てくるような出来事だ。
最近になって、井上の対戦相手として急浮上してきたのが、アラン・ピカソ。
つい先日も試合を行ってKO勝利。
戦績は31戦30勝(17KO)1分と無敗を誇る。
4月のラスベガス決戦はこのピカソが相手と思われていた。
しかし、ここにきてWBA指名挑戦者ムロジョン・アマダリエフが何かとうるさい。
これまた先日WBA得意の暫定王者決定戦で相手選手を下して暫定王者の称号を得た。
このアマダリエフが、井上は逃げていると、まるでカシメロが乗り移ったかのような挑発を繰り返し、井上もこれに対し、タパレスに負けた奴は必要性ゼロとやり返すなど、ちょっとした舌戦模様になっていた。
このアマダリエフを援護するかのように、WBAが井上陣営に対し、アマダリエフと対戦しない場合、ベルトのはく奪を示唆してきたのだ。
井上陣営が4団体統一王者を維持することにどれだけ重きを置いているかによるが、個人的な思いを書かせてもらえば、グッドマンの次はアマダリエフと対戦する方が良いように思う。
元々スーパーバンタムで戦うべき相手としてはフルトンと双璧だったし、タパレスに負けたとは言え、実力は折り紙付きだと思う。
フェザーに転向する前に倒しておきたい相手のひとりであることは間違いない。
IBF、WBOの1位グッドマンを倒し、WBA1位のアマダリエフを倒す。
その次にサウジあたりでWBC1位のピカソと対戦すれば良いと思うのだ。
これで2025年は3試合。
2026年にフェザー級に転向する。
これが良い。
もし予定通りグッドマンと12月24日に試合が行われていれば、2025年の3試合目に、中谷潤人との歴史的スーパーマッチが見られたかもしれないが、
今回の延期でその可能性はやや薄らいだと思う。
僅か1週間前の延期決定。
ちょっと拍子抜けしてしまったが、1カ月後、まずは目の前の敵グッドマンに引導を渡そうではないか。
Sバンタム級4団体統一王者 井上尚弥 28戦28勝(25KO)
IBF・WBOSバンタム1位 サム・グッドマン 19戦19勝(7KO)
WBASバンタム暫定王者ムロジョン・アマダリエフ 12戦11勝(8KO)1敗
WBCSバンタム級1位 アラン・ピカソ 31戦30勝(17KO)1分