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相撲に愛され相撲を愛した25年 元横綱白鵬協会退職会見を見た感想

横綱白鵬日本相撲協会を退職した。

優勝45回、準優勝22回。

横綱在位84場所の勝ち星899勝。

生涯勝利数1187、幕内勝利数1093はいずれも歴代最多。

誰もが認める平成の大横綱だ。

そんな大横綱が何故協会を去らなければならなかったのか。

退職にあたり行われた記者会見をフルで見た感想を記したい。

まずは、ここまでの流れをおさらいする。

弟子の暴力事件により宮城野部屋(元白鵬)は閉鎖。

弟子の多くは元旭天鵬大島部屋への移籍を願うが、同じモンゴル出身という理由で認められず、ならば一門の安治川部屋にと希望するが、これも新米親方との理由で却下されてしまう。

このドタバタで20人中9人が引退。

結局残る力士と宮城野親方は伊勢ケ浜親方に転籍となった。

宮城野も部屋付き親方として伊勢ケ浜部屋に居たが、1年経った今年の4月、それを伸ばすと言われたことで辞める思いに至ったということだ。

ここからは会見での白鵬の返答に基づいて記していく。

先の報道では、照ノ富士が伊勢ケ浜を告ぐことになり、後輩の下で部屋付きで居ることが耐えられず、それが退職の原因と言われているが、白鵬は会見でこれを明確に否定。

いつまで経っても部屋付きのまま、先の見通しが立たなかったことと、弟子の移籍の妨げとなった理由の、同郷親方、新米親方の両方に当てはまる照ノ富士の新伊勢ケ浜部屋誕生が、白鵬の言葉を借りれば、協会の考えの「ズレ」すなわち言ってることが違う・・・との不信感を募らせたと考えられる。

「今の自分の置かれた状況を考えると、協会の中に居るより、外から相撲の発展に力を尽くすのが良いと判断して自分で退職を決めた」

言葉には決して出さないが、協会への失望、不信感は間違いなくあったに違いない。

しかし白鵬は「相撲道を究める気持ちは変わらない」と言った。

その気持ちは本心だろう。

白鵬の思いはいたって真剣だ。

「相撲を世界に広げる」と、世界相撲グランドスラム構想を披露。

「世界には150カ国のチャンピオンが居る」

「84カ国でアマチュア相撲が行われていて、毎年25~30カ国が参加する世界大会が開催されている」

「相撲の魅力を高め、チケット販売だけでなく、今の時代に相応しい形で相撲を広めていきたい」

「世界中に大相撲に入門したいという若者が大勢いる」

「アマチュア相撲のすそ野を広げ、将来新弟子入門が増え相撲人口が増える」

「そのため、アマチュア、学生などの連盟とも連携を取っていきたい」

白鵬が語るのは、正に相撲への強い思いだった。

白鵬横綱後期、その振舞いに対し多くのバッシングを受けた。

私はずっと、何故そこまで言われなければならないのかと思っていた。

しかし、今も白鵬に対して厳しい論調を張る人は多い。

この状況と、ここまでに至る経緯を考えると、前途はなかなか多難のように思える。

グランドスラム構想も、具体的には進んでいない。

もちろん退職してすぐなので、この構想が動き出すのは、まだ時間がかかるだろうが、白鵬の思いが実現し、実を結ぶことを願い、そのためには協会も協力体制を整えてくれることを強く望む。

絵に描いた餅にならないように・・・。

しかし、会見の冒頭、伊勢ケ浜親方が同席した物の、すぐに司会者が「伊勢ケ浜親方は用事があるので、ここで退席します」と案内があり、白鵬とハグして会場を後にした。

これが相撲協会白鵬に対するスタンスでないことを祈る。

 

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