セ界制覇の翌日のデーゲーム。
普通なら前日の美酒に酔ってコンディション的には野球どころではないはずだ。
先発は今村信貴投手。
飲酒NGの未成年が今日の段階で1軍に居る運の強さ。
その今村がジャイアンツ10代左腕投手では何と74年ぶり3人目の勝利投手らしい。
その二人の名前が凄い。
あの川上哲治氏に200勝投手でV9時代の投手コーチ、2軍監督の中尾氏だ。
これだけで将来の活躍が約束されたような超ウルトラビッグネームだ。
しかし昨日の今日のデーゲームで勝つんだからジャイアンツの選手達はプロの中のプロだね。
カープというCS圏内確保という大目標があるチームに、言っては何だが二日酔いチームが勝っちまうんだから・・・。
より大きな目標のあるチームはここが違うのか。
さてビッグチャンスを物にした今村投手。
ここまで1軍ではカープ戦のみ2試合に登板。
成績は投球回数11回、被安打13被本塁打1奪三振10与死四球3失点3防御率2.45WHIP1.45K/BB3.33。
正直まだこれといった特徴ある数字は見られないが、今日のカープ戦奪った三振8個が全て空振り三振というのは、タイミングが合わせづらいのか何なのかよくわからないが特徴的ではある。
高校は大阪の太成学院で近畿ナンバー1左腕と当時からスカウト達の評価は高かった。
最後の夏は強豪の金光大阪に敗れ甲子園経験はない。
球速は当時から140キロ後半を出しており、力強い雰囲気を持っていた。
時折投げる80キロ代のカーブが特徴で、この緩いカーブがあるので元阪急オリックスの星野投手に似ているといわれているのだろう。
ジャイアンツは今年6人の盤石と思われた先発投手がいたが、数字を見ると必ずしも盤石とは言えない結果になっている。
この結果がドラフト戦略にも微妙に影響を与えている感じは否めない。
そんな中、貴重な左腕先発候補としてダークホース的存在だった今村が出てきて勝利投手になった事はジャイアンツにとってとても大きな出来事である。
球速が150キロを超えるようになれば、それこそ落差70キロの変幻投法に磨きがかかりローテーションに入る可能性も出てくるだろう。
実際高校入学時は130キロに満たなかったと聞く。
まだまだ伸びしろがある感じだし、このシーズンオフは彼にとってこれからの人生を左右する大切な期間となるだろう。
大いに期待したい。