スケートアメリカを皮切りに、怒涛の6週連続GPシリーズが始まりました。次戦スケートカナダではソチ以来久々に羽生とチャン両選手が相見えまるということで大いに盛り上がりそうですが、まずはスケートアメリカについて感想を・・・。
男女シングルの表彰台選手をおさらいの意味も含めて以下に記させて頂くと。
○男子
優勝 マックス・アローン 258.95(PB)
2位 宇野昌磨 257.43(PB)
3位 ジェイソン・ブラウン 238.47
○女子
優勝 エフゲーニャ・メドベデワ 206.01(PB)
2位 グレイシー・ゴールド 202.80
3位 宮原智子 188.07
男子ではSPもフリーもそして当然トータルもパーソナルベストのマックス・アローン選手が優勝しました。
2位宇野選手もフリーでジャパンオープンの185.48点には及びませんが公式戦パーソナルベスト176.65点、フリー1位の得点をあげて猛追したものの僅かに及ばず2位。
プログラムはジャパンオープンと変わりませんが、最初の4回転が回りすぎたのと3A+3Tで減点をもらい、ステップシークエンスのレベルも落としました。
でも安心してください。
彼の場合は経験を積んで行くことが第一義なので、失敗は今後の糧になります。
次戦で2位以上ならGPファイナルは確定です。
無良選手は失敗しました。
この順位だとファイナルは絶望なので、世界選手権を目指すなら次戦で最低でも表彰台を確保して全日本で2位以上を狙う。
それならば代表の選考上には上がってくる。
それが今年の選考基準です。
敵に勝つより己に勝つ。
無良選手に求められるのはそれです。
マックス・アローン、ジェイソン・ブラウン両選手は地元で優勝、3位とファンにとっては最高の結果でした。
アローン選手は4回転を2本その内1本は後半に決めているのでこの成績もうなずけます。
地元声援の後押しも多少は影響・・・したかな。
ブラウン選手はジャンプを失敗しましたが、演技構成点がトップということで3位。
元々見せる事には定評があるので彼が4回転を身に付けた時には、現在のトップ選手たちにとって脅威の存在になるのですが・・・果たして。
女子は来ましたね~メドベジェフ選手。
またも出ましたおそるべきロシアのティーン勢。
この時期でトータル206.01というのはおそるべき高得点です。
他のロシア勢とはまた違った雰囲気の15歳。
滑る事が楽しくて仕方ないって感じです。
ちょっと得点出すぎかな・・・ってところもありますが、シニアデビュー戦での優勝は先輩トゥクタミシェワと同じ道です。
それに対してリプニツカヤは依然として輝きを取り戻せません。
この半年でさらに女性らしさを増してきたリプニツカヤ。
スピンは相変わらず素晴らしいですが、体形変化に伴いジャンプが別人のように跳べなくなっています。
これはロシア選手の多くが通る道です。
果たしてラディオノワは?メドベジェフは?。
そういう意味からロシア勢で身体的、技術的にバランスが取れているのは結局ソトニコワということになるのかな・・・と。
トゥクタミシェワは確かに素晴らしい選手ですしプログラム的にも私の好みですが、3Aを跳んでも何故かオリンピックでは少し足らない気がするんですよね。
宮原は無難にスタートしたと思います。
珍しくジャンプで転倒がありましたが、まだシーズン初戦。
気にする必要は全くありません。
宮原程になると(17歳ではありますが)先を見据えて調整していけば良いのです。
今回3位ですが、この3位という順位はファイナル進出を考えると微妙ですね。
確実にファイナルへ行きたいなら次は優勝しないといけません。
2位と3位の組み合わせになった場合結構難しいです。
しかし乱暴なことを言えばファイナルに行けなくても体力を温存して、全日本で勝負すれば良いのです。
目標は世界フィギュアです。
協会もさすがに選手を酷使して肝心の世界フィギュアやオリンピックでピーキングに失敗するという繰り返しは避けたいでしょう。
驚いたのはグレイシー・ゴールド選手。
私は何度か今年はだめポと書いてきましたが、あっと驚くフリーの演技。
パーソナルベストを出しちゃいました。
元々ジャンプが成功すれば高くて見栄えするんですが、これだけ短期間でよく変わったと思います。
しかしここでPBを出す事がそのまま最後まで続くと思ってはいけません。
やはり問題はピーキングです。
地元アメリカということもあり頑張ったのでしょう。
ジャンプが好調なので自然動きもはつらつとしていました。
ああ、いよいよ今年も始まってしまったんですね。
シーズンオフあっという間でした。
早いなあ~。
来週はこれまた大変だ~!