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ボクシング 井岡一翔4階級制覇達成! 文句のつけようがないTKO センスの塊が老獪さも身につけた

井岡一翔が日本ボクシング史上初の4階級制覇を成し遂げました。

しかも誰も文句のつけようがない戦慄のTKO勝利。

その時は突然やってきました。

10ラウンドチャンスと見るや怒涛のラッシュ。

蓄えていたエネルギーを一気に放出するが如く、井岡ド迫力の攻めにパリクテ為す術なく一方的に打たれ、危険を察知したレフェリーは試合をストップ。

井岡史上最高の戦いぶりと言って良いでしょう。

 

試合開始前の両雄を見てその対格差にあ然としました。

アストン・パリクテは井岡に比べ2階級ほどクラスが上かと思うような体格。

そのパリクテが1Rに見せたスピード豊かなパンチとそのド迫力は難敵を思わせるに十分でした。

2Rまでは手数で勝るパリクテが明らかに優勢。

しかし井岡も打たれている訳ではなく迫力では見劣りしますが、左のジャブでボディを当てたりリズミカルに動きチャンスを伺っている印象でした。

3R以降は井岡が相手の出てくるところにタイミングよくパンチを当てだします。

ワンツーなど見栄えの良いパンチを上下に打ち分け的確にヒットさせます。

このラウンド以降は見方にもよりますが井岡のラウンドが続いたと思います。

パリクテは、距離を取りリーチさを生かしてパンチを放ってくるかと思えば、前に出て井岡を追い詰めたりと、井岡の動きに攻めあぐねている様子。

そのどちらに対しても井岡は対処出来ていました。

ベンチワークでは明らかに井岡陣営が優っていましたね。

試合が動いたのは7R。

パリクテが猛然と、それはもう、今までとは別人のように猛然と攻勢に転じます。

それでも井岡は冷静に対処。

多少は被弾するも決定的なパンチはもらいません。

逆に井岡、足を止めて打ちあう場面さえ見せて一歩も引きません。

ラウンド中盤以降明らかに打ち疲れの見えるパリクテに対し井岡逆襲に転じ、結果としてこのラウンドも井岡のラウンドだったと思います。

ある意味勝負を賭けた7Rで逆に井岡に攻め込まれたパリクテは8R以降明らかに疲れの色が見えてきました。

パンチにはまだ怖さはあるものの、1、2Rあたりの切れ味はもう見られません。

そして迎えた10R。

疲れた表情のパリクテに対し表情を変えない井岡。

パリクテ、パンチを繰り出しますが井岡のジャブ、ボディが正確にパリクテにヒット。

パリクテが下がる。

井岡追撃してワンツーが見事にヒット。

今までの疲れの蓄積もあって、パリクテ明らかに効いている

チャンスと見た井岡が怒涛の攻めで一気にフィニッシュに持っていったわけです。

 

いやあ、素晴らしかったですね。

今まで様々な中傷を浴びたりしてきましたが、今日の戦いは過去最高の出来栄え。

序盤からボディを打ち続け、顔面にもパンチを当て、ワンツー、ワンツースリーや左ジャブ3連発などリーチ差のハンデをものともせず、防御面も完璧で、さすがセンスの塊というボクシングを見せてくれました。

さらに老獪さも身につき、あれだけド迫力な攻めも見せることが出来た。

30歳になって尚進化していることを見せてくれました。

いい試合を見ることが出来て本当に良かったです。

 

WBO世界スーパーフライ級新王者 井岡一翔 26戦24勝(14KO)2敗

アリソン・パリクテ  29戦25勝(21KO)3敗1分   

 

 

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