プロボクシングWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ。
井岡一翔が5度目の防衛戦として、因縁のドニー・ニエテスと再戦。
判定ではあるが、誰が見ても明らかな勝ちでリベンジを果した。
井岡と言えば過去多くのバッシングを受け、アンチも多いが紛れもなくAの上級のチャンピオンだ。
特にブランクを経てスーパーフライで復活して以降は益々強さに磨きがかかってきた。
復活して以降のキャリアの中で唯一敗れたのが今回対戦したニエテスだ。
前回も接戦(スプリットデシジョン)だったがやはり負けだった。
ボクシングの場合再戦で勝敗が逆転することはほとんどない。
それが今回はおつりがくるほどの圧勝。
長年追い続けてきた統一戦に大きく前進した。
井岡は一発で相手を倒すパンチこそないが、鉄壁な防御は世界トップだ。
ガードを固め、ステップ、スウェー、ダッキング、ウェービングなどを駆使して相手のパンチをまともに受けない。
その鉄壁な防御から高速ジャブやストレート、フックなどを上下に打ち分けて相手に少しずつダメージを与える。
カウンターなどタイミングがはまれば相手を倒すことも多く正にセンスの塊だ。
今回もダウンシーンこそなかったが、ジャブでニエテスの出鼻をくじき、ボディー、フックを的確に決めながら徐々にニエテスの体力を削ぎ落し大差の判定につなげた。
井岡の真骨頂を見せた試合だろう。
群雄割拠のスーパーフライ。
ジェシー・ロドリゲスや、いずれ階級を上げてくるフライ級チャンピオン中谷など新しい顔も含めて様々な対戦が想像され、誰と誰が対戦しても面白いスーパーフライ。
井岡の相手は果たして誰になるのか。
楽しみでならない。
WBO王者 井岡一翔 31戦29勝(15KO)2敗
WBO1位 ドニー・ニエテス 51戦43勝(23KO)2敗6分