仕事以外全部趣味
話題の「ゴジラ-1.0」を観てきた。
初動がシン・ゴジラを上回ったようで評価も高い。
実際良く出来ている。
山崎監督真骨頂のVFXもレベルが高い。
しかし筋は相当に無理がある。
いや、元々怪獣が出て来て大暴れすること自体が無理筋なんだが。
昭和30~43年あたりまでの怪獣映画は当然無理もあったが脚本が絶妙だった。
それに当時は怖い中にも東宝らしい明るさと心地よい軽さがあった。
今回のゴジラ−1.0は戦後敗戦国となった日本をゴジラが襲うと言うことでベースが暗すぎるのだ。
暗い上に真面目に作っていて気が抜けるところが無い。
それをかろうじて佐々木蔵之介と吉岡秀隆が担っているが、他が重すぎる。
テーマが大真面目で遊びがない分見ていて疲れる。
いや、しかしこれは好みの問題で私には少し合わなかったということだけだ。
私が最も好きな怪獣映画は土屋嘉男演ずるあのX星人の「怪獣大戦争」と書けば、今回のゴジラ-1.0が少し合わないということも納得していただけるだろう。
観た人の大半はとても良かったとの評価だし、シン・ゴジラの後ということで制作サイドのプレッシャーは半端なかったはずだ。
それを超えようとの意気込みで作ったであろう作品には間違いなくなっている。
何と言っても特撮が凄い。
これは世界に誇れる出来だ。
予告編でも流れているがゴジラがゲタ電を加えて嚙みちぎるところなんかは本当に良く出来ている。
その他にも特撮は見せ場一杯だ。
音楽も伊福部音楽を効果的に使っている。
私等の世代は伊福部音楽を聴くと胸が躍る。
今回伊福部音楽以外の曲も使用されていたが、平成ゴジラ以降使用された伊福部音楽以外の曲は全然受け入れられなかったが今回初めて良いと感じた(昭和怪獣映画の佐藤勝は良かった)。
初代ゴジラは芹沢博士が発見開発したオキシジェン・デストロイヤーで海の藻屑と消えた。
シン・ゴジラは東京駅付近で凍結状態にされた(生死不明)。
果して今回の−1.0ゴジラはどのような結末を迎えるのか・・・。
それは見てのお楽しみということで。