もし現在の国内世界王者を対象にパウンドフォーパウンドは誰かと問われたら、内山を挙げる人が多いと思う。
今日の内山は正にその評価が適正である事を証明するような戦慄のKO劇だった。
相手のハイデル・パーラは20勝無敗1分けと負け知らず。
兄ロレンソに良く似た精悍な顔つきだ。
内山はご存知ノックアウト・ダイナマイトの異名を持つ超A級王者だ。
ひとたびリズムを掴むと強烈なパンチでラッシュし、相手はひとたまりもなくリングに沈む。
今宵も期待を込めて多くのファンが内山の試合を観戦した事だろう。
試合は当初パーラの伸びてくる左のジャブを内山もらってしまう場面が目立った。
あれ、ちょっといつもと違うかなって感じ。
リングサイドにゲスト解説で来ていた三浦選手との試合以来のもたつきだ。
しかし、徐々に内山のジャブも当たりだす。
右フックもヒットしだす。
時折パーラのパンチをもらうが、だんだん安心して見ていられるようになってきた。
そして迎えた5ラウンド。
きょ~~~~~れつな左ボディ。
一発でパーラもんどりうって倒れもがき苦しむ。
今まで数多くのボクシングを見てきたが辰吉がシリモンコンに放ったボディーをはるかに超える鮮烈のボディーだった。
これを見てしまっては、もう早くガンボア戦を実現して欲しいと願うばかりだ。
おそらく内山は自らのボクシング人生の中でいよいよ絶頂期に入ったと思われる。
今ならもしかしたらガンボアにも勝てる・・・という希望を持たせてくれる。
右ストレート、左フック、左ボディー、怒涛のラッシュ。
どんなスタイルでもノックアウトまで持って行けるパンチ力。
いつやるの!今でしょ!
内山本人が望んでいるんだし、何とか実現して欲しい。