宇野昌磨選手が現役引退を発表した。
世界選手権後のインタビューを聞いてこの日が来るのを予想した人は多かっただろう。
引退の報を目にしてやっぱりなあと言うのが率直な印象。
宇野選手は羽生氏とは違った魅力があり、唯一無二と言って良い輝きを放っていた。
世界選手権のSPは演者、振付、曲の全てがマッチした最高のプログラムだった。
他の選手も含めて私史上SP最高の演技だと思っている。
そんな宇野選手の引退は一つの時代が終わったことを告げている。
日本男子フィギュアスケート陣は高橋大輔以降、織田信成、羽生結弦、町田樹、小塚崇彦そして宇野昌磨などの選手が綺羅星の如く次々と登場し隆盛期を迎えた。
2010年から先の2024年世界選手権男子シングルで日本選手が表彰台に上ったのは述べ19回にのぼり優勝も5回。
同じく2010年バンクーバー以降5度のオリンピックでも優勝2回表彰台に述べ6回。
それは黄金時代と言って差支えない成績だった。
彼らに共通するのは、それぞれが個性あふれる魅力の持ち主だったということだ。
高橋はあくまで高橋であって羽生でも小塚でもない。
町田はあくまで町田であって高橋でも羽生でもない。
羽生はあくまで羽生であって高橋でも町田でもない。
宇野はあくまで宇野であって羽生ではない。
織田はあくまで織田であって織田以外に織田である者などいない。
ほぼ同時期にこれだけ個性的な面子が揃うことは奇跡だったのだ。
今後は鍵山選手がエースとなり日本男子フィギュア陣を引っ張っていかねばならない。
上記に掲げた選手に比べて強烈な個性はないが、逆に正確無比なジャンプ、スケーティングは上記選手より優れていると言って過言でない。
おそらく男子はイリア・マリニン1強時代と呼ばれるようになるだろう。
日本の男子フィギュアはひとつの正念場を迎えるが、願わくば鍵山選手に続く選手が次々と現れて欲しい。