世界体操個人種目はスペシャリスト達の競演が見ものだが、それにしても鉄棒のゾンダーランドには度肝を抜かれる。
ロンドン五輪でも金メダルを獲得しているのでその桁違いの演技は周知されているが、それにしても超人の世界である。
とにかく技のデパートやあ~って感じで次から次へと離れ業を繰り出すそれは正にワンダーランドだ。
何しろDスコア7.700(7.700!!)
銅メダルの内村が6.900だからいかに超越した次元かがわかる。
Eスコアが8.300と低くても合計16.000で金メダルだ。
2位にも大技を繰り出すハンビュヘンがDスコア7.400、Eスコア8.533、合計15.933で銀メダル。
内村はDスコアこそ6.900(それでも凄い)だが美しさを示すEスコアが全選手で1番の8.733で合計15.633で価値ある銅メダルを獲得した。
尚内村は平行棒で名だたるスペシャリスト達を相手に何と金メダルを獲得。
オールラウンドプレイヤーの内村が種目別でも金1、銅2獲得と絶対的存在感を見せつけた。
種目別では参加選手達が皆他の選手の演技に惜しみない拍手を送っている。
互いに敬意を表する光景は、あ~スポーツってほんとにいいなあと思わせる瞬間だ。
世界の趨勢は大技を繰り出しDスコアを上げてメダルを取りに行くスタイルだが、アテネから取り組んでいる日本の美しい体操が輝きを増し続け、並み居る強豪を抑えて強さを見せつける大会となった。
つま先まで神経が行き届いた美しい演技は完成の域に達しており、リオの頃にはEスコアで限りなく満点に近い点数が出るのではないか。
若手選手も順調に育っているし、観客席にも小中学生と思われる選手の卵達も熱心に声援を送っていた。
内村という最高の手本を目の前で見られるのだから益々有望な若手が出てくるだろう。
体操ニッポンの将来はまだ伸びる要素がある。
安泰だね。