ついにこの日がやってきた。
フィギュアシングルの戦いの場。
まずは男子ショートプログラム。
いきなり激震が走る。
皇帝プルシェンコの戦線離脱。
団体でロシア王国復活の為に全力で滑り、仲間を応援し自国に金メダルをもたらす大きな力になった。
そのプルシェンコがいなくなる。
寂しいがこれも現実。
選考会の時、いろいろあって、コメントをいただいてロシアの事情が理解出来てからは皇帝を静かに見続けていた。
プルシェンコは自国に向かって謝意を表明したようだが、おそらく誰も彼を責める事はないだろう。
さて注目の日本勢。
最初に出場の羽生結弦がリンクに立った。
切れ長の目が最近は完全に勝負師のそれになっている。
ぷーさんを抱いて子供のように笑う羽生とのギャップに戸惑う。
有名になった「パリの散歩道」
いつもより丁寧に丁寧に滑っている印象を受けた。
完璧な演技。
注目の得点は何と101.45!
オリンピックの大舞台で初出場の若者がたたき出した驚異の点数。
北京でウサイン・ボルトが出した当時の世界記録9秒69に勝るとも劣らない衝撃の数字だ。
完全に金メダルは羽生とチャンの二人に絞られた。
今日のフリー、羽生が冒頭の4回転サルコーを無事に降りてくれば、限りなく100%に近い確率で金メダルだ。
チャンがエリックボンバールで出したフリーのパーソナルベストは基礎点82.77で加点を入れた技術点が100.25、演技構成点を含めたトータルが196.75点。
同じく羽生のフリーパーソナルベストはGPファイナルで、基礎点88.52で加点を入れた技術点が102.03、演技構成点を含めたトータルが193.41点
ただし、4回転サルコーで回転は認められたが転倒でGOEで3点、転倒で1店の減点をもらっている。
その転倒があったにもかかわらずチャンはファイナルで敗れたのが大きなトラウマになっている訳だ。
SPを終えた段階で得点差が3.93.
互いの自己ベストのフリーの得点差はチャンが3.34上回っている。
羽生の自己ベストはサルコーの転倒があった。
演技構成点で常に3点程チャンが上回っているのは気になるが、心理的な事も考えると、現在の3.93点という差は見た目以上に大きいと考える。
いずれにせよ、ハイレベルな争いになる事は間違いない。
しかしながら羽生が金メダルに大きく近づいている事は間違いない事実だ。
今からワクワクドキドキだ。
高橋は僅かの差で4位。
世界一のエンターテインメントぶりをフリーで見せて何としても表彰台に上って欲しい。
出来ると信じている。
町田もベスト更新を狙って飛翔して欲しい。
最終決戦まもなく始まる。