甲子園大会もこれを書いている時点で1回戦も残す所2試合となりました。
すでにここまで勝ちあがった15校は2回戦の組合せも決まっています。
未定の対戦カードは1試合ですが、既に残る1回戦2試合の勝者同士が対戦する事が確定していますので、何と3年連続で明徳義塾対大阪桐蔭戦が実現する可能性があります。
今日はこの1回戦勝ちあがり組が対戦する2回戦9試合の内、最初の4試合の見所を記させて頂きます。
ここまでの勝利校を地域別に見ると、北信越5北海道・東北4東海3関東2九州1となります。
逆に残念ながら敗れてしまった学校は、九州4近畿3関東3中国2四国2東海1です。
くじ運の妙と言いますか、北信越と東海については全チームが1回戦からの登場で静岡を除く全ての学校が勝ちあがりました。
北海道・東北も1回戦不戦勝組がいますが1回戦登場校は4校全て勝ちあがりました。
逆に九州1勝4敗、近畿3敗、中国2敗、四国2敗と不振の地区が目立ち、地域別の勢いにこれほど極端に差が出る大会は珍しいのではないでしょうか。
有力校がまだ控えているとはいえ、全体的な流れから見て西日本勢の地盤沈下は憂慮すべき事態だと思います。
さて試合別の見所です。
〇大会7日目:第3試合
関西(中国)対富山商(北信越)
毎回言われますが相手校の決まらない唯一の枠。
今年は岡山代表関西がその不運の枠を引いてしまいました。
初戦まで待たされ、相手校も決まらずでほんと気の毒な枠で、実際勝率も際立って低いです。
レベル低下が懸念される中国地区ですが、関西は前回出場時2人の完投能力を持つ投手を擁しベスト4に進んでいます。
今年も主に3人の投手の継投で予選を勝ちぬいてきました。
甲子園でも逢沢か市川が先発し、田中に継投するパターンでくるのでしょうが先発が平常心で投げる事が出来るかどうか。
試合に臨むまでの身体と心のコンディショニングが重要な課題でしょう。
富山商は1回戦でエース左腕森田が見事完封で仕上がりの良さを見せてくれました。
打つ方も得点は2点でしたが、放った8安打の内5安打を得点が入った5回、6回に集中させる集中力は見事でした。
北信越の勢いも後押ししており、1試合経験している富山商に対して、関西が前半を互角で戦う事が出来るかどうかが勝敗の分かれ目となるでしょう。
〇大会7日目:第4試合
大会初日第1試合1回の表にセンバツ優勝校の龍谷大平安から5点を奪い、エース金子が平安打線につけいるすきを与えず快勝。
甲子園を知り尽くした本多監督のもと、とてもまとまりのある好チームという印象を受けました。
対する敦賀気比も夏は平成9年以来の勝利、しかも21安打16点と打線爆発で気分も盛り上がっての2回戦進出です。
この試合の見所は何と言っても金子対敦賀気比打線でしょう。
予選福井大会でのチーム打率.438の勢いそのままに甲子園初戦を勝ちあがった敦賀気比。
打棒爆発後の沈黙は定番ですが、気比の打線は単なる付け焼刃ではなさそうです。
クレバーな金子のピッチングが気比の打線を術中にはめる事が出来るかどうか。
柔と剛のハイレベルな戦いが見られそうです。
〇大会8日目:第1試合
三重(東海)対大垣日大(東海)
くじ運のいたずら。
東海勢同士の戦いとなってしまいました。
どちらも初戦激戦を勝ち抜いてきました。
春季地区大会優勝校同士の戦いを制した三重は、このチームでどうしても勝てなかった甲子園で勝利し波に乗りそうです。
対する大垣日大も史上最大の逆転劇を繰り広げ、こちらもムードは最高でしょう。
この試合もめまぐるしい展開でどちらに勝利の女神がほほ笑むか最後までわからない試合展開となりそうです。
ちなみにこのチームでは昨秋も今春も東海大会での対戦はありませんでした。
〇大会8日目:第2試合
好調地区同士の直接対決。
北信越では絶対的王者の日本文理が甲子園初戦の壁を破りました。
中京大中京との決勝戦のイメージが強烈な日本文理ですが総合力としてはこのチームが上回るように思います。
対する東邦はあのバンビ坂本旋風を思い出させる1年生投手藤嶋が初戦ロングリリーフで素質の片りんを見せました。
エース大井が来るのか、勢いそのままに藤嶋が出てくるのか、野球処愛知の経験豊富な戦いぶりが新進気鋭の日本文理をどこまで抑えられるか。
東邦の投手起用、継投時期などが勝敗のポイントとなりそうですが、がっぷり四つの戦いが見られそうです。
残る5試合は後日記させて頂きます。