いよいよ夏の全国高校野球選手権大会が始まる。
一昨年はコロナ禍により大会そのものが中止。
昨年は天候不順で日程消化が危ぶまれた。
ここ2年今まで考えられなかった問題に遭遇しているが、今年もコロナ第7波の影響を既に受けている。
各校は試合に挑む前に、まずはコロナに感染しないことが求められる状況。
何しろ典型的な団体行動なので一人の感染は即チーム内感染に広がってしまう。
抽選会前、早速4校に集団感染の疑いがあり、大会8日目に試合を組む措置が取られたが、その後もチーム内に複数の体調不良選手が出る学校もあってついに開会式は主将ひとりだけの参加となった。
大会期間中に更なる混乱が起こるのは必至という状況だ。
各校にとって最大の敵は対戦相手校ではなくコロナウィルスなのだ。
だがそんなことを考えていても仕方がない。
各校は万全の対策を講じているはずで、今年の大会は例年以上に運を味方につけた学校が深紅の優勝旗に近づくことになるのだろう。
コロナによって出場できない選手や、もしかしたら棄権せざるを得ないチームも出てくる可能性があるが、そうなった場合でも絶対に感染した選手たちを責めないで欲しい。
いや、絶対に責めてはいけない。
組合せを見て1,2回戦で私が見たいと思ったカードは以下の7試合。
2日目第2試合 愛工大名電ー星稜
2日目第4試合 近江ー鳴門
3日目第2試合 天理ー山梨学院
4日目第1試合 三重ー横浜
4日目第4試合 県岐阜商ー社
実力伯仲の好試合になると思われ、試合そのものを楽しむことが出来そうだ。
コロナ関係なしにトーナメント表からベスト8を無理矢理予想すると、
京都国際、近江、横浜、大阪桐蔭、智辯和歌山、仙台育英、明徳義塾、下関国際。
何だか誰でも予想出来そうな顔ぶれだが、実際大会が始まって試合を見てみないと本当の実力はわからない。
大阪桐蔭が頭ひとつもふたつも抜けているのは間違いないし、大阪大会も全く危なげなかった。
春季大会で智辯和歌山に敗れたこともチームを引き締める効果があっただろう。
近江はセンバツで山田投手の酷使が問題になったが、夏は他の投手の成長が見られた。
山田の投手としての負担は明らかに減っている。
上記に掲げた8校に限らず異常な暑さの甲子園大会では複数の力のある投手を持たなければ勝ち抜くことは出来ない。
1週間500球の球数制限もあり勝ち抜いていけば自然投手起用もポイントになる。
コロナ、暑さ、球数制限、様々なファクターがある中で果たして大会はどういう様相を呈していくのか。
過去にない先行き不明の大会が始まる。