夏の甲子園が終わった。
心配されたコロナ感染による影響は最小限で済んだ。
各校の選手、監督、コーチ、学校関係者、父兄、宿舎関係者、大会運営関係者の苦労は如何ばかりかと察する。
その苦労は報われてほんとうに良かった。
優勝は仙台育英。
優勝旗はついに、ついに白河の関を越えた。
須江監督のインタビューは珠玉の言葉の連続だった。
青春って密。
これほど青春を言い表した言葉ってなかったんじゃないか。
結果的に仙台育英が優勝したが、今夏の東北勢は強かった。
ベスト4に2校残っただけでなく、大会12勝は東北勢としては過去最多勝利。
2000年台に入って東北勢は急激に力をつけてはいたが、負ける時は比較的あっさり負けていた印象がある。
今回ついに大きな壁を越えたのだ。
大阪桐蔭は強すぎるが故の目に見えない敵に負けたように思う。
優勝してあたりまえ的な雰囲気があり、プレッシャーも半端なかっただろう。
初めから優勝を求められているような異常な状況。
甲子園は弱者に優しく、それは時には大きなうねりとなって強者を襲う。
大阪桐蔭も高校生だったということだ。
今回仙台育英は1回戦から決勝までなんと、のべ16人の投手を起用した。
ひとりのエースだけで甲子園を勝ち抜くことはもう出来ない時代になったのだ。
そうなると、今後優勝する高校は強豪校しか勝てなくなる。
それでは夢がない。
甲子園球場が特別なのはわかっている。
だが他球場との併用で日程にゆとりを持たせ、多くの学校に夢を追いかけられるようにするべきだ。
開会式と準々決勝以降だけ甲子園にして、1~3回戦は複数球場使用で同時にこなし、日程的に余裕を持たせればよいのだ。
高校サッカーのようなやりかただ。
いずれにしても甲子園大会は曲がり角に来ている。
そう思うのだ。