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MGCファイナルチャレンジ終了           MGC制度の是非について個人的見解

昨年10月25日に東京で行われたMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)。

このレースで男女各2名のパリ五輪マラソン代表選手が決定。

残る1枠を決めるMGCファイナルチャレンジ男子3レース、女子2レースが、先日の名古屋ウィメンズマラソンをもって終了し男女3名の代表が正式に決定した。

簡単にマラソンの代表選手選考過程について説明する。

ラソンの代表は3枠。

その内2枠はMGCという代表選考会の上位2名に即日与えられる。

MGCに出場できる選手は連盟指定のレースに出場して基準をクリアした選手だけだ。

残る1枠はMGC後に行われるファイナルチャレンジの指定レースに出場し、連盟の基準を超えた選手の中で最も記録の良い選手1名に与えられるのだ。

基準記録を超える選手がいなかった場合は、MGCで3位に入った選手が選ばれる。

これが大まかな流れだ。

 

さて本題に戻る。

ファイナルチャレンジで連盟設定の基準を上回ったのは女子が以下の3名(設定タイム2時間21分41秒)

大阪国際女子マラソン   

前田穂南選手  2時間18分59秒

名古屋ウィメンズマラソン 

安藤友香選手  2時間21分18秒

鈴木亜由子選手 2時間21分33秒

結果大阪で日本最高記録で走った前田選手が3枠目の代表の座に決定となった。

これに対して男子は指定3レースで設定記録2時間5分50秒を上回る選手がいなかった為MGC3位の大迫傑選手が代表決定となった。

大迫選手は東京大会でもMGC3位だったが、ファイナルチャレンジの東京マラソンに出場し当時の日本最高記録で3枠目を獲得している。

今回奇しくもMGC3位と同じ順位だったが、ファイナルチャレンジは走らなかった。

この理由は以下のYouTubeに詳しいので(貼りつけも可能だったので)ご覧頂きたい。

 


www.youtube.com

 

一部報道で大迫選手がMGCに批判的と書かれていたが決してそうではなく、あくまで個人的なセンシティブなものだと思う。

大迫選手のマラソンデビューは衝撃的な物だったし、ある意味既成概念を変えた一人だと思うので、頑張って欲しい。

(余談だが川内優輝選手も既成概念を大きく変えた)

パリ五輪には出場する意思を持っているので、4月に走るボストンでパリに向かって気持ちを上げる走りを見せて欲しい。

私はMGCの制度はすごくよく考えられていると思っている。

MGCが始まるまでのマラソン五輪代表選考は必ずと言っていいほどもめていた。

枠が3枠なのに代表選考レースが4レースあったりして、条件も異なる中で何を基準に決めているのか、タイム?実績?全然明確ではなかった。

男子も女子もマラソン選考は揉め事の歴史だった。

そんな時に登場したのがMGCだ。

あくまで代表選考レースはこのレース一択。

実にわかりやすい。

MGCに出るのも基準があり誰もが出られるわけではない。

上位2名が即代表決定。

コンディショニングを考えた時にこれほど選手にとってありがたいことはない。

本当ならここで3位の選手まで決定にしたいくらいだ。

陸連の説明は確かこうだったと思う。

MGCでは勝負に強い選手を選ぶが、ファイナルチャレンジでは好タイムで走れる選手を選ぶことが出来る・・・だったと記憶している。

実際今年の場合大阪国際で前田選手が日本最高記録を叩きだした。

MGCという勝負レースに勝った鈴木優花選手、一山麻緒選手。

タイムで勝ち取った前田穂南選手。

男子は同じくMGCで小山直城選手、赤崎暁選手に結果3位の大迫傑選手。

まずは選考レースにひとつピークを持ってこられる選手は本番でも自分のベストなレースが出来るはず。

世界トップとの差は大きいがまずは自身納得いくレースが出来ることが大事。

なのでMGCは制度として大正解だと思う。

記録的にもMGC以降男女とも確実にタイムが縮んだ。

明確な目標が定められた結果だ。

ひとつだけ言えば、大迫選手も懸念していたようにMGCで3位に入ったにもかかわらず、ファイナルチャレンジでは4位以下の選手の方が精神的に楽だと思う点。

MGC3位は気持ち的に中途半端で辛いだろう。

MGCは2位までの選手決定は良いが3位のファイナルチャレンジで設定記録が出なければ決定というのを無しにして、3位以下は全て条件同じとしてファイナルチャレンジ3レースで一番良いタイムを出した選手にする・・・とか、

MGCは今まで通りで、ファイナルチャレンジを男女各1レースに絞る・・・とか、

MGCで3位まで一発勝負で決めてしまう・・・等々

レースの主催者にも気を配らないといけないのだろうが、2度のMGCを経て一度議論してみる値打ちはあるのではなかろうか。

 

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