リオ五輪マラソン代表選考について陸連はナショナルチーム優先の選考を撤廃すると発表しました。
ナショナルチームの選手は手厚いサポートを受けているにもかかわらず、今夏の世界選手権の選考に際しその優位性を活かせなかったらしいです。
制度そのものは継続するようですが、陸連が設定したクリア条件を満たさなかった場合の代表選出にあたっては全ての選手を同じ土俵で比較することになります。
まあ、特別なサポートを受けていても選考レースで力を発揮できない選手が多いというのは問題ですが、いかにマラソンが特殊なレースであるかを証明していると思います。
それにしてもマラソン代表選考については毎度毎度よくもめること・・・。
今回の北京世界陸上でも女子マラソン代表についてはお約束のようにもめました。
マラソンは開催地によって条件が大きく異なるので横一列に並べての比較が難しいですからね。
しかも選考レースは世界選手権を入れると、代表枠の数字より多いときています。
この条件下で3人のオリンピック代表を選考するのは至難の業です。
毎回もめるので一発勝負で代表を決めるべきとの意見も根強いです。
確かに一発勝負なら後腐れもなくわかりやすい・・・かもしれません。
ただ、同じ陸上でもトラックやフィールド競技なら可能と思いますが、マラソンを一発選考にするのは口で言うほど簡単ではありません。
42.195キロを完走しなければなりませんが、思わぬアクシデントで棄権するリスクもあります。
指定レースがその選手の不得手なコースであったり、当日の天候も大きな影響を与えます。
また順調に調整を重ねていてもレース前に何らかのアクシデントに見舞われる場合もあるかもしれません。
そうなった時に単に運が悪かったとは片づけられないでしょう。
リオ五輪の選考レースは
①北京の世界陸上で男女とも8位以内で日本人最高位の男女1名ずつは内定。
男子
女性
③名古屋ウィメン座マラソン
の各レース日本人3位以内の9人の比較。
となり、世界選手権が第一優先となっています。
まず世界選手権を目標にして、見事代表の座を射止め、さらに本番で活躍できるというのは相当の力量と考えて間違いなく、
早期に代表内定を通知し、リオまで十分な調整期間を与えるのは賢明な方法でしょう。
今回陸連は基準タイムなる物を設けています。
男子2時間6分30秒、女子2時間22分30秒ですが、上記選考レースでこれを突破すれば代表内定となります。
基準タイムはかなりハードルが高いですが、明確な基準なのでそこを目指しやすいというのはあります。
それでもこの記録を超えて行くのは至難の業と思われ、今回も一筋縄ではいかない感じですね。
ここは流れ的にもオリンピック前年に行われる、世界陸上の代表1名と、
日本選手権という名の元にマラソンだけを単独開催し、そのレースの優勝者。
この2名は優先。
最後に上記選考レースで基準タイム突破者。
突破できなかった場合は選考レース優勝者の持ちタイム比較で3人目。
数人突破したなら優勝→最上位者など何らかの約束事を決めておき、それに順ずる。
というような代表選考はどうでしょうか。