体育の日、様々なスポーツ関係のニュースが飛び込んできました。
青山学院が昨年負けた出雲全日本大学選抜駅伝で見事優勝し3冠に向けて好スタート。
女子バレー中田ジャパンが世界選手権で躍動。
井上がボクシングWBSSで世界を驚かせた異次元の強さ。
残留争いが大変なことになっているJリーグ。
プロ野球はCS出場権をめぐって大詰め。
まさにスポーツ24/7!
そんな中、今日書かせていただくのは男子マラソン大迫傑選手についてです。
今年2月の東京マラソンで設楽悠太が16年ぶりに更新した日本最高記録。
あれから僅か7カ月。
突然飛び込んできた大迫傑日本最高記録達成のニュースに椅子から転げ落ちました。
日本人で初めて2時間6分の壁を破る2時間5分50秒!
先日のアジア大会ではもうひとりの6分代ランナー井上大仁が32年ぶりの金メダル。
間違いなく男子マラソン界には勢いがあります。
この勢いは、今回東京オリンピックマラソン代表選考に際し、新たに取り入れたシステムがもたらした効果だと思います。
その仕組みは過去の苦い経験を活かして大きく変わりました。
今までは明確な基準がなく、3枠選ぶのに気象条件やコース条件が異なる選考レースが4レースあり、毎回毎回3人目の選考で揉めていたのは記憶に新しいところです。
今回導入された選考会の総称はマラソングランドチャンピオンシップシリーズ(通称MGCシリーズ)。
予選とも言える、いくつかの選考レースに出場し基準タイムをクリアすれば、来年9月に予定されている最終選考レースであるマラソングランドチャンピオンシップ出場権が与えられ、そのレースで代表2枠が決定。
残る1枠はマラソングランドチャンピオンシップ以降に開催される指定3レースをファイナルチャレンジと位置づけ、そこでの記録最上位選手(設定基準突破は必要)に与えられます。
実に明瞭。
予選的レースを走ってきた選手たちが、最終的に同じレースで代表を争う。
救済措置も残しつつ、文句の出ない、誰もが納得できる仕組みです。
最終選考レースのマラソングランドチャンピオンシップはおそらくオリンピック本番と同じコースで行われることでしょう。
そこで代表枠を決めるのは非常に意義があります。
現在すでにマラソングランドチャンピオンシップ出場権を獲得しているのは男子18名、女子8名。
もちろんまだ予選レースは男子4レース、女子3レース残っており、選考対象レース以外のマラソンでも基準タイムをクリアすればワイルドカードとしてマラソングランドチャンピオンシップに出られるので出場選手はそこそこに増えます。
この試みが選手のレベルアップに劇的な効果を生んでいるのです。
既に昨年福岡国際でチャンピオンシップ出場権を獲得している大迫ですが今回の快挙。
東京マラソンでの積極的なレース運びが光る設楽。
今はこの3人が一歩リードしていますが、新星の登場も有りえる状況。
つい最近までマラソン、特に男子は全く世界についていけないと思われていましたが、この2年ほどで一気に期待が持てる状況に変わりました。
今、男子マラソンが面白い!