古くはガッツ石松、あの人気ボクサー畑山、最近では小堀がベルトを巻いているライト級。
階級が細かくなった今のボクシング界だがライト級は重み、伝統を感じる事が出来る階級だ。
そのライト級に新たな候補が名乗りをあげた。
荒川仁人31歳。
昨年11月世界王者への挑戦者決定戦、ダニエル・エストラーダ戦での不可解極まりない試合進行で敗れはしたものの一躍有名になった選手だ。
とは言う物のその前の試合でも当時世界ランカーの三垣や2度世界タイトルマッチを経験した嶋田と連続して戦って破っており、実力はお墨付きだ。
今回のオマールフィゲロア戦は当初はノンタイトル戦だったらしいが、そうだとしたらすごいマッチメイクで尊敬に値する。
もちろんこれが暫定とは言え王者決定戦に格上げされた事は荒川にとって嬉しいニュースには違いないし、頑張って強豪と戦ってきた事が報われて喜ばしい事である。
WBAと違ってWBCは暫定を作るからにはそれなりの意味があるので、正規王者への道も充分に開けていると言えるだろう。
しかしそれもこれもフィゲロアに勝ってこそであるが、そのフィゲロア、なかなか好戦的なファイターのようでまだ23歳と若く、将来を期待されているホープである。
今をときめくゴールデンボーイプロモーションズ所属の選手で前の試合で無敗同志の対戦を行い、アブネル・コット選手を1Rノックアウトで圧勝している。
若さにまかせて最初からガンガンくるタイプのようで、荒川は逆に経験を活かしてフィゲロアのはやる気持ちをすかしながらチャンスを伺えれば勝機を見出す事も出来るだろう。
いずれにしてもライト級の迫力ある打ち合いが期待出来るのは間違いなく、是非とも見たい試合である。
荒川仁人27戦24勝(16KO)2敗1分 オマール・フィゲロア22戦21勝(17KO)1分