コロナの蔓延以降、世界中で活動の自粛が行われている。
得体のしれないウィルスが相手なのでその施策は正しいと私は思っている。
それでも自粛より活動を優先に考えて行動する人たちも当然存在する。
そういう人たちは例外なく非難を浴びてきた。
国内に目を向けると、まず思い出されるのは椎名林檎。
開催自粛要請の中、ライブを開催し批判が殺到した。
結局公演は中止に追い込まれる。
宝塚大劇場公演もそうだった。
結局、開催、中止、開催、中止と迷走した。
そして非常事態宣言下におけるパチンコ騒動だ。
ランニングや散歩でさえ白い目で見られる状況。
自粛下に街を歩こうものなら奇異に見られてしまう。
必要火急な人も居ただろう。
それは他人からはわからない。
イベント開催についてはもっと批判の目にさらされる。
当初予定通りに催しを開催した場合、例外なく世間から袋叩きにあうことになった。
今回ジョコビッチを含む複数選手が感染してしまったテニスツアーも反対意見の中、開催されたものだったと聞く。
ここで振り返る。
実際に、前述した世間から批判を受けた催しの参加者から感染者は出たのだろうか?
出たと言う話は聞かなかった。
コロナ禍の中でも開催するのだから、当然主催者は感染対策を万全にしたはずだ。
(何の対策も打たず運営している店や、アメリカにおける暴動、ブラジルなどは別物)
結果から見ると感染対策が功を奏したと考えることも出来る訳だ。
実は開催を批判されて開催した催しで、参加者が感染してしまったのは今回のジョコビッチのテニスツアーが初めてではないだろうか。
主催した本人までもが感染してしまうという状況。
これは結果としては最悪だ。
ジョコビッチ自身が自ら謝罪する状況に陥ってしまった。
こんな結末、ありそうで実はなかった。
日本では緊急事態宣言が解除され、実際に感染者も激減している。
経済活動も再開され人出も増えてきた。
スポーツ界も活動再開の動きがいよいよ本格化してきた。
実際今回のテニスツアーの対策は緩かったように見受けられる。
スタンドにもマスクをしない観客が蜜状態。
フィジカルディスタンスを守っていないと見受けられる選手同士の写真も。
聞けば今回はチャリティーツアーだったとのこと。
だからこそ余計に感染対策をしっかり立てておくべきだった。
感染者を出してしまった事実はあまりにも重い。
このツアー中のどこかに感染源があった訳だが、いつどこで誰がどういう状況でウィルスに感染したのかはわからない。
出来るのは観客を含めたすべての関係者を検査して感染の有無を調べることしかない。
世界ではいまだに1日での感染者数が更新されるほど深刻な状態。
今後のスポーツ再開にもブレーキがかかることは必至。
それは延期された東京オリンピックの開催が益々遠のくことにもつながる。
今回のテニスツアーにおけるクラスター発生。
今の日本国内の状況とは別世界であることを痛感させられた今回の出来事。
これは対岸の火事なのかどうか。
あと数か月で答えが出ると考えると恐ろしくも感じる。
危機管理の鉄則、最悪のことを想定して対策を立てないといけない。
対策を立てた結果、心配事の9割は起こらない。
ああ~良かった良かった!
こう呟いてホッと安堵のため息をつきたいと心から思うのだ。