ここではあまりゴルフの話題を書かない。
興味がないかと言えば決してそんなことはない。
限られた時間の中で書きたい優先順位が低かっただけだが、今回の松山英樹のマスターズ制覇を書かない訳にはいかない。
何しろ日本の男子選手がメジャーを制覇したのは初めてなのだ。
それもマスターズ。
賛否両論あるだろうが私はゴルフ4大メジャー大会で、マスターズの値打ちが一番高いと思っている。
私が子供の頃、日曜朝に過去の大きなゴルフトーナメントを振り返る30分程度のダイジェスト番組が放映されていた。
そこで最も印象に残ったのがマスターズだった。
アーノルド・パーマー、ゲイリー・プレイヤー、ジャック・ニクラウス、トム・ワイスコフ等々多くのビッグネームがオーガスタを攻略するさまを見ていて子供心に凄いと思っていた。
余談だがいつからジャック・ニクラスと記述するようになったんだろう。
当時は間違いなくニクラウスと発音していた。
外国人の読み方は難しい。
ロナルド・レーガンも最初はリーガンと発音していた。
まあそれは置いといて・・・。
マスターズの特徴的な儀式として印象深いのがグリーンジャケットを羽織るシーンだ。
これがあるのとないのとで全然重みが違う。
先日「おはよう朝日」を見ていたら、このジャケット。
表彰式に羽織るのは仮で、採寸したオーダーメードジャケットが進呈されるらしい。
ところが1年後に返却しなければならず、その後はクラブハウスに保管されるらしい。
率直な感想として「えっ!何で」と思ってしまった。
甲子園の優勝旗みたいにレプリカはあるのだろうか?
オーダーメイドまでして渡すのに返還するというのも不思議な気がするが、考えたら、落ちぶれたマスターズ制覇の選手がジャケットを売りに出して、行方知れずになったら困るなあと変な想像をしてしまった。
そんな奴はおらんやろう~って声が聞こえてきそうだが、5回優勝したら殿堂扱いとしてジャケットを進呈しても良いのではないか。
そうなるとジャック・ニクラスと(ここではニクラスかい!)タイガー・ウッズの二人しかいないことになるが・・・。
しかし、日本選手がグリーンジャケットを羽織る日が来るとは感慨深い。
マスターズは優勝争いに加わるだけでも並み大抵のことではない。
優勝を目前にして悪夢のようなトラブルに巻き込まれてしまうことも多い。
今回も最終日松山を追いかけたシャウフェレの16番トリプルボギーは本人も信じられない出来事だっただろう。
マスターズに限らないが大きな試合で千載一遇のチャンスに身を置く選手は多い。
しかし、それを物にするかしないかでその後の競技人生は大きく変わる。
大坂なおみ選手も4大大会初めての決勝進出だった全米オープンを勝利した事で、その後の更なる強さ、安定感につながってきたのだと思う。
松山選手はマスターズ制覇で精神的にも大きな壁を超えたのは間違いない。
更なる活躍は間違いないだろうし、グランドスラムを目指して欲しい。
プロゴルファーだけでなく全ての人に勇気を与える松山選手のマスターズ優勝だった。