夏の甲子園大会が終わった。
優勝は京都国際で京都勢の優勝は68年ぶりとのこと。
今年は強豪校と呼ばれる高校が早々に姿を消し、ベスト4は全て優勝経験がなかった。
接戦も多く、決勝に進んだ両チームは共に堅い守りを誇った。
投手複数性も浸透し、休養日も設けられたことで疲労も最小限度に抑えられた。
このように高校野球も変化してきたが、今年高校野球の質が変わってしまう程の変更が正式に導入された。
低反発バットへの完全移行だ。
これが高校野球に大きな変化をもたらした。
2022年から2年間の移行期間を経て今年から正式に導入されたが、このことで、どれほど野球が変わったかは以下の数字を見ても明らかだ。
○105回大会48試合の総得点455点 10点以上得点の試合 7試合
○106回大会48試合の総得点308点 10点以上得点の試合 2試合
実に147点の減少である。
大会通じてホームランは7本。
昨年の23本から大幅に減少したが、ホームランひと桁は実に52年ぶり。
金属バット導入後はもちろん初めてだ。
高校野球は打高投低から投高打低に完全に移行したと言って良い。
当然接戦は増え、勝敗を分けるのは投手を中心とした守備力となる。
ここ最近の強豪校は主に活発な打線により、長打を武器に得点を積み重ねるのが特徴だったが、低反発バットの導入はそういった強豪校のアドバンテージを減少させたと言えるのではないか。
高校野球は間違いなく新時代に突入したと思われる。
今後は投手を中心とした守りの野球が重視され、洗練されたチームが上位に進む。
甲子園大会に出てくるようなチームならどこが優勝しても不思議ではない。
当然接戦が増える。
そんな内容に変わっていくだろう。
今大会は、その先駆けとなったのだ。