仕事以外全部趣味
今回は特別編。
10月27日に行われた第170回天皇賞(秋)。
ドウデュースが最後の直線を驚異の末脚で突き抜けて優勝。
武豊の神騎乗が光った。
騎手に関する暗いニュースが続いていたが、この閉塞感を打開したのは結局武豊ジョッキーだった。
正に千両役者だ。
それにしても、ドウデュースは不思議な馬だ。
GⅠは4勝目だが、全て2~3番人気。
成績にムラはあるが、ダービーであのイクイノックスに勝っており、能力的にはイクイノックスと同等の力を持っていると言っても過言ではない。
でないと、坂のある府中の長い直線を、あのスローペースの中で、上がり32秒5で走ってこれるはずがない。
それもこれもユタカマジックの成せる業なのか。
ジャパンカップで、ディープインパクのトラストクロップ、オーギュストロダンとの顔合わせは見物だ。
春8回と秋が今回で7回目のとんでもない数字。
デビュー3年目に、春をイナリワン、秋をスーパークリークで連覇。
メジロマックイーンで1着降格の苦い経験もあるが、依然として全く輝きを失っていない。
そんな武豊の天皇賞・秋7勝の内、最も印象に残っているのは1997年のエアグルーブ。
直線で2連覇を目指すバブルガムフェローとの激しい叩きあいを制し優勝。
武豊の7年ぶりの天皇賞秋制覇を祝して、今年2月22日に投稿したエアグルーブの投稿を一部編集して、以下に再度掲載させていただく。
↓ ↓
1997年天皇賞・秋。
エアグルーブが牝馬として17年ぶりに天皇賞を制覇したレースだ。
1950年代こそ牝馬も秋の天皇賞を勝っていたが(春は牝馬優勝は1頭のみ)当時は牡馬の壁は厚かった。
ダービー、天皇賞・秋、ジャパンカップ等、混合GⅠを5勝したウォッカの登場はエアグルーブから11年後のこと。
ウォッカ以降はダイワスカーレット、ブエナビスタ、ジェンティルドンナ、リスグラシュー、アーモンドアイ、クロノジェネシス、グランアレグリアなど幾多の名牝が出現しているが、エアグルーブが勝った当時はまだ完全に牡馬優勢の時代だった。
そんな時代の天皇賞・秋。
前年の天皇賞・秋を戦後初の3歳で制覇したバブルガムフェローが1番人気。
前年の優駿牝馬でダイナカールと親子制覇を成し遂げたエアグルーブが2番人気。
エアグルーブとバブルガムフェローが、ゴール前、馬体を併せての激しい叩きあいは、火花が散ると言う表現がピッタリ。
この叩きあいを制したのが牝馬のエアグルーブだったことの驚き。
それとこのレース、本格化直前のサイレンススズカが大逃げを打っている。
見せ場十分の逃げで、サイレンススズカの大逃げがこのレースを更に印象深い物にしたと言っても過言ではない。
1年後の天皇賞・秋で、あの悲劇が起ころうとは誰も想像していなかっただろう。
そんな1997年天皇賞・秋。
YouTubeには何本か投稿されていたが、結局フジの実況版が当時の記憶を最も思い起こさせてくれるのでこれにさせてもらった。
実況は多分大川アナウンサー。
違っていたら申し訳ない。
天皇賞秋が2千メートルになって今年で41回。
牝馬の優勝は上記アエグルーブとヘブンリーロマンス、ウォッカ、ブエナビスタ、アーモンドアイ(2回)の5頭だけだ。
同一騎手で別の牝馬により二度天皇賞秋を制したのは武豊ただ一人(ウォッカと)。
競馬界のレジェンドは55歳になっても、まだまだこれからGⅠの勝利を積み重ねてくれそうだ。