影無茶のスポーツトゥエンティフォー・セブン

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モンスター井上尚弥 代役キム・イェジュンを4Rノックアウト 次はいよいよラスベガス

サム・グッドマンの負傷により二転三転した今回の防衛戦。

今日試合が出来たのはある意味奇跡的ではあった。

しかし、それは井上に二重三重の苦しみをもたらしていた。

試合後のインタビューを聞いて、大橋会長のご苦労も超大変だったようだが。

一度仕上げた身体を、延期により改めて調整しなければならなかったこと。

何より相手選手が僅か2週間前にキム・イェジュン選手に変更になったこと。

たった2週間では相手選手の分析はほとんど出来ない。

キム選手はよく試合を受けてくれたが、逆にこんなチャンス受けない方がおかしい。

これで勝てば正にシンデレラストーリーだ。

実際キムはほぼ完ぺきに仕上げていた。

勝つつもりで来たというのは噓偽りない言葉だっただろう。

しかし、井上はパウンドフォーパウンドでクロフォード、ウシクと、常に上位を形成するモンスター。

あまりにも相手が悪かった。

日本人キラー、過去にダウンしたことがなく、当然KO負けは一度もない。

今まで同様のフレーズを持つボクサーが何人井上の前に屈したことか。

いつもとは違う独特の緊張感の中、試合が始まる。

1Rを井上は、完全にキムの情報収集に費やした。

やはり戦前の分析がほとんど出来ていなかったということだろう。

いつも以上に慎重な立ち上がり。

2Rに入り井上はプレッシャーを強める。

キムにパンチを上下に繰り出すが、キムもひるまず前に出る。

残り30秒でキムが右ジャブから左ストレートを井上に着弾させ会場がどよめく。

これには少々驚いた。

それでも3Rになって井上はさらにキムを追い込んでゆく。

左ジャブから右ストレートをキムに浴びせるが、キムも勇敢にワン・ツー・スリー・フォーとガードの上からだがパンチを繰り出してきて場内がどよめく。

しかしペースは完全に井上のもの。

そして迎えた4R、キムは相変わらず果敢に前に出ようとするが、井上のスピード豊かなパンチがキムの顔面、ボディを的確に捉える。

最後はキムの挑発に乗じて、得意の左ボディ、右の強烈なストレートを放つ。

キムはロープに吹っ飛んで初のダウン。

勝負あったの感。

セコンドからタオルが投げ込まれたが、レフェリーはカウント10。

キムの顔は苦痛に歪み、しばらく立てない。

結局いつものように、井上のモンスターパンチが炸裂して鮮やかなKO勝利。

グッドマンのキャンセルが無ければ、まず実現しなかった今回の試合。

終わってみれば当然の結果だったが、井上には勝ち方も問われた。

変に苦戦すれば何を言われるかわからない。

しかし、文句のつけようがない強い勝ち方。

キムも立派に代役を果した。

試合後リングで悔し涙に暮れたが、その健闘に退場時には会場から惜しみない拍手が送られ、リング上からは井上もインタビューを中断し、拍手でキムを称えた。

注目の井上の次戦だが、リング上でボブ・アラム氏はラスベガス開催を言明。

井上も続けて次回はラスベガスと発言。

いよいよラスベガス再上陸が実現する。

前回とは違い、井上のラスベガス上陸には世界中が注目する。

果して相手はピカソか、それともアマダリエフ?。

井上尚弥伝説は新章に入る。

 

世界Sバンタム級4団体王者 井上尚弥 29戦29勝(26KO)

挑戦者WBO11位 キム・イェジュン 26戦21勝(13KO)3敗

 

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