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ソチ五輪雑感10:祝フィギュア団体決勝進出・浅田にとって個人戦へのかけがえのない経験

フィギュア団体戦、日本が決勝進出を決めた。

こうやって結果を見ると、リード兄弟、高橋・木原組の頑張りは大きかった。

この2組の6ポイントがなければどうなっていたかわからない。

欧米が圧倒的に強いフィギュアスケートにあって、アジアからただひとつ日本が決勝に進んだ意義はとてつもなく大きい。

注目の浅田選手はトリプルアクセルを失敗してしまった。

演技の中で転倒があると、後をしっかりと滑っても、全体を一つの流れとして見た場合どうしても印象が悪い。

結局、コストナーの今季ベストと思える演技にも後れを取り、3位の成績に終わる。

今大会、ロシア選手への声援が予想以上に凄まじく、リプニツカヤの後という演技順にちょっと嫌な予感はしていた。

そのリプニツカヤがSP自己ベストの得点。

地響き成り渡るアイスバーグ・スケーティング・パレス。

トリプルへの入り方をチェックする浅田の表情は固かった。

本人もインタビューで話していたが、相当緊張していたようだ。

しかし全日本以来の実戦。

ここで本番の雰囲気を経験出来た事は大きい。

本人はそのつもりはないだろうが、個人戦へのトライアルだったと考えれば良いのだ。

あと10日で入念に最終チェックをする事で今日の失敗が活きてくる。

他の選手が軽々と3回転3回転のコンビネーションを成功させてくるだけに、トリプルアクセルは絶対に決めなければならない。

私が出来るのは全力応援する事だけだが、必ずや個人戦が終わった時、浅田の笑顔が見られると信じている。

今、高橋、木原組のフリーが終わった。

一つ一つ丁寧に技を出していくその姿に心打たれる。

ピョンチャンでも団体戦が行われるのかどうかはわからない。

だが真のフィギュアスケート王国の仲間入りをする為に、今回の団体戦は日本にとって、確実にその歩みを進めた大会として記憶に残るだろう。