現状のままでは日本国内で試合が出来ない亀田兄弟。
そんな中、亀田家最終兵器WBO世界バンタム級チャンピオン和毅が同級1位プルンアン・ソーシンユーと2度目の防衛戦を行い、見事7Rボディー1発で挑戦者をリングに沈めました。
3兄弟の中では一番ハートが強く、冷静で、ボクシング自体も幅があると思われる和毅。
果たしてどんなファイトを見せてくれたのか、ユーチューブでその戦いを見る事が出来ました。
過去の戦いと同様、和毅は左ジャブ、右ストレートとシャープなパンチを相手に見舞っていきます。
さらに今日はいつも以上に足を使ってリングを右へ左へ止まることなく動き回ります。
過去の世界戦、和毅はいろんな戦い方が出来る事を見せてくれました。
バンウンダ戦では相手にボクシングをさせず、的確なパンチを当て続け、ポイントで圧倒的優位に立ちました。
初防衛戦のナイジャラ戦では一転、相手の懐に入り込みスピード豊かにパンチを見舞っていました。
相手によって戦法を変えながら、自分のペースを作り上げるスタイルは兄貴達にはないセンスを感じさせてくれます。
今回の防衛戦。
相手のソーシンユーは和毅が右に左に動くのもおかまいなしに、真っ直ぐ入り込んできながら、和毅とはタイプの違う、押しこむような重いパンチを放ってきます。
4回には和毅、ボディーから顔面にパンチをもらってしまい、劣勢に回ります。
しかしソーシンユーの繰り出すパンチは単調で、お世辞にもスピードがあるとは言い難いので、危ないという感じは全くありませんでした。
和毅は手数で圧倒的に上回りますが、過去2戦の世界戦よりもパンチが軽く感じられ、これまた相手を倒すというイメージは湧いてきません。
ところが7回、それまで足を使いながらパンチを浴びせていた和毅がガラッと戦法を変え、相手の懐に入り込んで打ち合いを挑みました。
ここで和毅は左アッパー、右ショートフック、さらにボディー、ワンツーと相手にパンチを浴びせます。
こういった切り替えをいとも簡単にやってしまう所が和毅の和毅らしい所でセンスの良さを感じさせます。
迎えた1分30秒過ぎ、和毅の強烈な左ボディー1発がソーシンユーのレバーに入りました。
ワンテンポ置いて、もんどりうって倒れるソーシンユー。
見るからに苦しそうな表情。
レフェリーもカウントを取るのを止め和毅の勝利を告げました。
トップコンテンダーとしては少々物足りない選手ではありましたが、和毅が見事KOで防衛を果たしました。
まだまだ課題は多いでしょうが、精進してもっと強い選手に化けて欲しいと思います。
その為にも(いつも書いていますが)どこかのちゃんとしたジムに所属して良いトレーナーに師事するべきでしょう。
亀田和毅30戦30勝(19KO) プルンアン・ソーシンユー49戦46勝(31KO)3敗