F1界はセバスチャン・ベッテルのフェラーリ離脱による2021年のシート争いが誠に賑やかしい。
その後の動きとしてベッテルの去就に関わらず、メルセデスがバルテリ・ボッタスの放出を決定済みという報道も流れた。
ボッタスがルノーのシートに結局納まるのか?
レッドブルという声まであがっている。
まだ今シーズンは始まっていないのに・・・だ。
1戦も走ってない中でこの状況は異様に見えてしまう。
だがシートの座よりも・・・本当に来季F1は無事に存続出来ているのだろうか。
影無茶さんニュースを読んでるかい?って声が聞こえてきそうではあるが。
確かにFIAは予算上限を段階的に引き下げて各チームの負担を軽くすることを決定。
シャシーとエンジンの開発制限も同時に組み込まれ、コスト削減が行われる。
それにより来季の脱退が噂されていたルノーが正式に継続参戦を発表。
メルセデスもF1チームの売却を否定。
我らがレッドブル、アルファタウリも現時点では前向きだ。
しかし・・・だ。
ウィリアムズは主要スポンサー撤退で今季車体カラーリングの変更を余儀なくされる。
来季については売却も検討されている・・・らしい。
マクラーレンも大幅な減収。
レーシングポイントは会長のローレンス・ストロールの莫大な個人資産に頼るところが大で、大株主となっているアストンマーチンに来季からチーム名が変わるが、そのアストンマーチンも財政的にはピンチな状態。
自動車メーカーはどこもかしこも大変な状況なのだ。
日本では幸い第1波を最小限の影響でくい止めたが、世界はコロナ禍の真っ只中。
ワクチンはまだ開発されておらず、この冬に向けて日本でも第2波が予想されている。
世界中で経済が停滞し、このままでは失業者が空前の数になり、今はまだ個人商店や中小企業に留まる影響がいずれ大企業に移っていく。
こんな時期に車を買おうという人はいないだろう。
車が売れないイコール自動車メーカーはモータースポーツどころではなくなる。
最初に撤退を検討されるのはレース部門だろう。
今回FIAが決定したコスト削減対策は、長い目で見れば3強とミッドフィールド勢に立ちはだかる大きな壁を取っ払ってレースの面白さが増す可能性を秘めている。
しかし、その前にコロナ禍が及ぼす世界的な不況がどこまで広がっていくのか。
自動車メーカーはモータースポーツに参戦する余裕などない状況に陥るだろう。
来季の開催については、まだまだ予断を許さないというのが現状だと思うのだ。