例年ならこの時期F1のエキゾーストサウンドが鳴り響く鈴鹿サーキット。
それが今年はコロナ禍により鈴鹿GPは中止となった。
ここでチャンピオンシップが決定することが過去に幾度もあった。
F1カレンダーの中でも重要な位置づけとされるグランプリ。
それが鈴鹿だ。
1年に1度サーキットの街鈴鹿は大変な盛り上がりを見せる。
しかしコロナはその様子を様変わりさせてしまった。
鈴鹿GPのないF1サーカスは、なんちゃらを入れない珈琲のような物だ。
鈴鹿GPのないF1サーカスは、菅野、坂本のいないジャイアンツのような物だ。
鈴鹿GPのないF1サーカスは、羽生結弦が参加しないGPシリーズのような物だ。
鈴鹿GPのないF1サーカスは、ダー子のいないコンフィデンスマンのような物だ。
鈴鹿GPのないF1サーカスは、夕食にカニが出ない冬の日本海側温泉のような物だ。
もうええ~って(笑)
今年ほど物足りないF1は初めてだ。
世界的なコロナ禍の影響は仕方がない。
こればかりはどうすることも出来ない。
逆に、たとえ無観客であっても、同じサーキットの連戦であっても17戦を消化出来るように形を整えた運営側の努力には頭が下がる思いだ。
しかしコンストラクターズやドライバーズのチャンピオン争いの観点から見ると、これほど退屈なシーズンは珍しいのではないか。
メルセデスの牙城を脅かすと考えられていたレッドブルのパフォーマンス不足。
フェルスタッペンの史上最年少ドライバーズチャンピオンの夢は早々に潰え、セカンドドライバー、アレクサンダー・アルボンは壁を乗り越えられず。
昨年センセーショナルなドライビングを見せたシャルル・ルクレールも、2020年版フェラーリFS1000の失敗により全く勢いをなくしてしまった。
セバスチャン・ベッテルとダニエル・リカルドは共にシーズン前に現チームから他チームへの移籍を決めた。
こんな状態でモチベーションを維持しながら現チームでレースに臨めるはずがない。
早々に移籍市場が解禁になったため、他のドライバーも含めて来季のシートがレースよりも注目を浴びるようになってしまった。
そんな中、突然発表された2021年シーズンを持ってホンダのF1撤退。
こんな状態で何に注目してレースを楽しめというのか。
何事もなければ、ハミルトン、ボッタス、フェルスタッペンの順位はほぼ固定。
フェラーリは3強の看板を裏切る状態。
こんなF1を見ることになるとは思ってもみなかった。
今年残りは4戦。
来年に向けて希望の灯を何かしら見せてくれるのだろうか。
なんだかそれはとても難しい注文のように思ってしまう今日この頃だ。
ドライバーズポイント上位5傑
3位 マックス・フェルスタッペン(レッドブル) 162P
5位 シャルル・ルクレール(フェラーリ) 85P
コンストラクターズ上位5傑
1位 メルセデス 479P
2位 レッドブル 266P
3位 ルノー 135P
4位 マクラーレン 134P
5位 レーシングポイント 134P