ついにF1サーカスが開幕。
無事に開幕を迎えることが出来て本当に良かった。
コロナ禍にレースを開催する関係者の苦労は想像を是するものだっただろう。
その開幕戦、ホンダがメルセデスにどこまで肉薄出来ているのかが最大の関心事。
もちろん7年ぶりの日本人ドライバー角田裕毅参戦も注目だが、まずはフェルスタッペンとハミルトンのチャンピオン争いに目を向けるべきだろう。
初戦はプレシーズンテストが行われたバーレーン。
ホンダはテストで最速タイムを記録するなど過去最高のテストを行うことが出来た。
それに対しメルセデスは例年になくトラブルが目立ち課題山積。
この見た目の出来事が果たして本戦でもその通りに表れるのか。
メルセデスが得意の隠し玉を本戦で披露するのでは・・・との気持ちを持つ人も多かったと思う。
そして迎えた開幕戦バーレーンGP。
その結果は、ホンダが打倒メルセデスを実現すると自信を持って言える内容だった。
レース自体はハミルトンがチェッカーを受け、フェルスタッペンは2位だったが、内容的にはフェルスタッペンがハミルトンを上回っていた。
53周目にフェルスタッペンはハミルトンをパスしてトップに立ったが、コース外からのパスだったため、違反行為となりハミルトンに順位を返さなければならなくなった。
問題の場所はコース外に出た方が利益を得る場所。
コース内で抜くことは難しいが、コース外からまくって追い抜いてしまった。
これは明らかな違反行為。
残念ながら残り3周では抜き返すこと出来ず、ハミルトンがそのまま逃げ切った。
何故フェルスタッペンがあの場所でパスに行ったのか、もっと別の場所で抜くことも出来ただろうと思うところだが、こればかりはタイヤの状態やフェルスタッペンの精神状態などいくつもの要因があるので何とも言えない。
ただ、40周目にフェルスタッペンがピットストップからコースに戻った時にトップのハミルトンとは8秒あった差を、ニュータイヤということもあるが追いついた戦闘力は本物だと思う。
繰返すが抜きどころを誤らなければレッドブル・ホンダ開幕戦優勝も十分あった。
そういう意味では、ほんとに惜しいレースだったと言える。
今回レッドブルのもう1台。
セルジオ・ペレスがフォーメーションラップ中に電源が落ちマシン停止のトラブル。
奇跡的に電源が戻りピットスタートにはなるがスタートを切ることが出来た。
ピットスタートなので当然最後方からのレース。
それで5位まで順位を上げたのだからペレスの実力は相当な物。
もしかしたら、いやかなりの可能性でペレスはスタートさえ出来なかった可能性が高かった訳だから、レースに参加できて5位まで順位をあげられたことは凄い。
ドライバーズもコンスタラクターズも2台が協力してレースを運ぶことが重要。
セカンドドライバーのバルテリ・ボッタスとペレスの実力差も今後レッドブルに有利と思われる。
ホンダ最後のシーズン。
それを本当は考えたくないが、有終の美を飾ることが出来る。
そう思わせてくれた開幕戦だった。