ようやく、ほんとうにようやく井上尚弥の防衛戦が決まった。
日付けは12月14日、東京で開催されるようだ。
しかし期待された統一戦ではない。
指名試合も前回クリアしてるので言わば普通の防衛戦だ。
対戦相手はIBF6位アラン・ディパエン(タイ)。
報道によってはリングネームで記す場合もあり、その場合はケンナコーン・GPPアカイムックだそう。
戦績は14戦12勝(11KO)2敗。
はっきり言って相手にならないだろう。
ミスマッチと言われてしまう可能性も有る。
こればかりは仕方がない。
井上もカシメロもドネアも誰もが統一戦を望んでいる。
しかしそんな簡単に対戦は決まらないのだ。
WBC王者ノニト・ドネアは暫定王者のレイマート・ガバリョと、WBO王者ジョンリール・カシメロは指名試合でポール・バトラーと対戦を義務付けられた。
その上、井上の強さに恐れをなす選手が続出しているのも事実。
結局今回の相手はケンナコーンしかいなかったというのが正解だ。
かつて井岡一翔が強敵、難敵を避けていると言われた時期があったが、内情はわからないので、外野はあまりゴチャゴチャ言うべきでなないのだろう。
プロモーター、スポンサー、団体、それぞれの思惑が交差して一筋縄でいかないのだ。
今回の3人の防衛戦を予想すると、3人の中ではドネアの相手が最も難敵かと。
ガバリョは25歳と若くここまで負け知らずKO率も85%。
元は井上のスパーリングパートナーだったようで、その経験も大きいのではないか。
レジェンドドネアと言っても確実に衰えが来る。
井上との激闘も既に2年前。
フィリピーノ・フラッシュを見せられるか。
カシメロはリゴンドー戦で大きく株を下げた。
確かにリゴンドーは酷かったが、カシメロも酷かった。
井上の敵ではない事を露呈してしまった。
今回の相手ポール・バトラーはIBF世界バンタムのベルトを手にしているが、それは7年も前の事。
この相手にも苦戦するようならカシメロの興行価値は地に落ちるだろう。
井上尚弥も28歳。
本当なら今年中にバンタムを統一したかったはず。
コロナ禍の影響をもろに受けて目標は達成できなかったが、世界中にモンスターの名を轟かせることは出来た。
12月の防衛戦をクリアした後はいよいよ統一戦。
来年4月、井上29歳の誕生日の前後に行われることになる。
20代でバンタム統一を成し遂げ、30代はいよいよスーパーバンタムに殴り込みだ。
IBF・WBAスーパー王者 井上尚弥 21戦21勝(18KO)
挑戦者 ケンナコーンGPPアカイムック 14戦12勝(11KO)2敗