早くも名古屋場所が迫ってきた。
新大関霧馬山改め霧島の誕生や朝乃山の上位返り咲き、期待の新入幕伯桜鵬など話題は尽きないが、何と言っても今場所最大の話題は好調3関脇による大関争いだろう。
成績次第で3力士の同時昇進も有得る訳で、もし実現したら空前の出来事だ。
小結にも期待の琴の若、阿炎がおり、前頭上位にも前述の朝乃山や錦木、曲者翔猿、宇良、若手の平戸海、北青鵬など難敵が多いが果たしてどのような相撲を見せてくれるのか近年稀にみる面白い場所になりそうな予感がする。
参考までに今場所大関取り3力士について幕内成績と直近2場所成績を以下に記する。
■豊昇龍 24歳 初土俵平成29年11月
幕内成績 145勝108敗2休み 勝率.569
直近2場所 21勝9敗 現在9場所連続勝ち越し
■大栄翔 29歳 初土俵平成24年1月
幕内成績 334勝309敗2休み 勝率.518
直近2場所 22勝8敗 現在3場所連続二けた勝利
■若元春 29歳 初土俵平成23年11月
幕内成績 83勝52敗 勝率.615
直近2場所 21勝9敗 幕内在位9場所中8場所で勝ち越し
※数字は大相撲レファレンスを参照させていただきました
3力士それぞれに異なる特徴があって面白い。
大栄翔と若元春は同じ年齢だが大相撲での経歴は好対照だ。
大栄翔は幕内と十両を幾度か往復しているように幕内在位が長いが、若元春は逆に幕下、十両で苦労したが幕内に上がってからは順調そのものだ。
このあたりは波のある押し相撲と左四つの型を身に着けた若元春の違いと思われる。
いまや弟若隆景より脚光を浴びる存在になった。
とは言え3場所連続二けた勝利を続けている大栄翔の勢いも本物だ。
これに対し豊昇龍はまだ24歳と若いのが最大の武器。
9場所連続勝ち越しの中には中盤までに幾度か負け越しのピンチもあったが、後半盛り返して勝ち越し。
押しても組んでも力を発揮するが少し不利な体勢になると慌ててしまう癖がある。
悪い負け方をすると翌日に影響することも見受けられる。
しかし勝利への執念は3力士の中で1番と思う。
大関昇進の目安は直近3場所の勝ち星合計33勝というのが一般的。
もちろん32勝でも昇進しているケースはあるが、既に大関二人居てるのと陥落する大関が最近多いので、3力士とも33勝は絶対条件になると思われる。
大関に昇進するためには序盤5日間を無敗で通過することが大切だ。
特に初日は絶対に負けられない戦いとなる。
果たして!