報道を見ると井上尚弥の次回防衛戦相手がルイス・ネリで決定的のようだ。
5月6日東京ドーム開催とかなり具体的な情報なので間違いないだろう。
あのルイス・ネリと拳を交える日が本当にやってくるとは。
正直言うとやって欲しい気持ちと、やってもらいたくない気持ちが半々。
複雑ではある。
山中氏との2度に渡る問題行動でネリの印象は最悪だ。
そんなダーティな男が今もタイトルマッチに出られることへの憤り。
それとは逆に井上選手にネリを完膚なきまでに叩きのめして欲しいと言う気持ち。
この併存する気持ちが凌ぎを削っているという感じだ。
しかしSバンタムに留まる限り現状避けて通れない相手であることは間違いない。
やる限りには試合が終わったらネリの話題が金輪際出ないようにして欲しい。
ネリの悪童ぶりを無理にでも横に置いて彼の実力を考えた時に、決して楽に勝てる相手でないことは間違いない。
まだネリがこういう悪癖を持つ選手だと知らない時。
私は山中慎介チャンピオンが12度目の防衛を果たした時の記事で、13度目の防衛戦で最も危険な相手としてルイス・ネリを挙げている。
当時はドーピングや平気で体重超過をする怖さではなく実力的に怖かった訳だが。
結果山中選手はネリに敗れ、その後ドーピングでネリに陽性反応が出ててんやわんやの大騒ぎに発展してしまったのだ。
あれから丸6年経った。
月日が流れるのは本当に早い。
ネリが我々多くのボクシングファンの気持ちを踏みにじるかのようにリングに戻り、勝ち星を伸ばしていった時に私は以下のような記事を投稿していた。
今回の対戦は異様な盛り上がりを見せるだろう。
多くのファンは井上チャンピオンがネリをリングに沈めるところを見て鬱憤を晴らしたいと願う。
試合の展望に移る。
タパレス戦については苦戦と捉える見方もあって井上選手の評価を下げた人も居る。
果してそうだろうか。
私はタパレスの実力を異常に甘く見ていた人がそういう声を発しているのだと思う。
井上が苦戦したと語る人は試合前のタパレスの精悍な表情、ベストの状態に仕上げてきた身体を見たのか?
フルトン戦を終えた後にリングに上がったタパレスの姿を見ただけで大したことないと思っていただけではないのか?
仮にも、あのアマダリエフ選手に勝利しての2団体王者だ。
井上選手のパンチを完全にヒットさせない防御の上手さ。
攻撃面でも半身の構えから伸びてくるストレートやアッパー、カウンターなどどれも重く危険なパンチだった。
そんなタパレスにでも結局は右ストレート一発で膝がガクガクになるほどのダメージを与えリングに這わせたのだ。
ネリは確かに危険な相手だ。
間違って重いパンチを1発浴びてしまうと、速いハンドスピードで重いパンチを畳みかけてくるだろう。
あの長谷川穂積氏がモンティエル氏に敗れた試合のような・・・。
しかし怖いのはそれだけだ。
そういうパンチを貰わないのが井上チャンピオン。
ネリのスタミナを削っていき、最後は左右のボディで弱らせてスピード豊かな重いパンチをネリに被弾させて勝負をつけることだろう。
その瞬間を早く見たい。
世界スーパーバンタム級4団体統一王者 井上尚弥 26戦26勝(23KO)
WBCスーパーバンタム救1位 ルイス・ネリ 36戦35勝(27KO)1敗