羽生選手がロシア杯の欠場を発表した。
右足関節靱帯損傷。
ググってみたところ、バレーボールやバスケットボールなど、ジャンプの着地時に足首を捻って受傷することが多いとある。
あれだけ練習も含めて何度も何度もジャンプにより物凄い衝撃を受け続けるフィギュアスケートを20年近く続けてきた羽生選手。
いっちゃわるいがそのリスクは他競技の比ではないだろう。
言葉は悪いが、ここ数年は騙し騙し競技を続けるしかない状態だったと思う。
振返れば羽生選手の競技人生は壮絶なる怪我との戦いだ。
ハン・イエン選手との激突に始まり、腹部の手術、右足首の捻挫、左足甲靱帯損傷、インフルエンザ、そして平昌五輪直前での右足関節外側靱帯損傷だ。
この時はご存知のようにぶっつけで五輪に臨み、奇跡の五輪連覇を成し遂げた。
しかし代償(というべきなのか)は大きく、その後の4年間は後遺症に悩み続けて現在に至るという感じだ。
今の状況では全日本の出場も難しいと思う。
問題は全日本欠場の場合に五輪代表に選ばれるのかということだが、平昌でも同じケースで代表に選ばれたし、結果を残した。
全日本に出なくても代表に選ばれるのは確実だろう。
平昌の時もそうだったが、全日本に出ない選手が代表に選ばれるのを良しとしない声が上がるだろうが、間違いなく最後の五輪出場になる訳だし北京に派遣しない選択は有り得ない。
他の選手は申し訳ないが、代表枠は2枠と思って全日本に挑まなければならない。
問題は羽生選手のモチベーションと怪我の具合だ。
モチベーションはニュースを読む限り全く問題なさそうだ。
SPの曲も決まったようだし、全日本への出場意欲も十分。
(フリーの天と地とは羽生史上最も好きだ)
ニュースの中には五輪よりクワドアクセルの成功に気持ちがいってると取れる記事もあるが、とんでもない。
当然羽生は両方狙っている。
それが羽生結弦だ。
それを目指して長年付き合ってきた怪我をコントロールしようとプランを立てているに違いないのだ。
しかし長年の蓄積による勤続疲労だけはどうしようもない。
大切な試合で痛みが出ないことを願うだけ。
意欲は全く衰えていない羽生選手だが、そのコントロールが思うようにならないことは十分あり得る話だ。
現役で出来る試合はおそらく1試合か2試合程度。
狙うは北京五輪でクワドアクセル挑戦。
咲こうが散ろうが選択肢はそれのみ。
ガラスの足が北京までは持ってくれることを願わずにはいられない。
今まで羽生は常に私たちの想像の上をぶっ飛んで行った。
最後の壁も飛び越えていって欲しい。