影無茶のスポーツ24/7

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北京オリンピックの見方 心に焼き付けた羽生結弦最後のフリー演技「天と地と」

羽生結弦のオリンピックが終わった。

SPの失敗によりオリンピック3連覇を事実上断たれたが、クワドアクセルへのあくなき挑戦を試みてきた羽生結弦

平昌でオリンピック2連覇を果たしてからはメダル争いとは別次元で4Aを跳ぶことに全身全霊を傾けてきた。

これが羽生結弦のマイウエイ。

そんな羽生のフリー演技を見た。

転倒はしたが史上初めてジャッジスコアに4A<という実行された要素が記録された。

基礎点は4Aをベースとした回転不足の10.00だ。

歴史に残る10.00。

彼自身からすれば決して満足いく結果ではなかっただろうが、ひとつの到達点に達したことは紛れもない事実だ。

今大会、足の状態はぎりぎり持っていたと思う。

それどころか天が与えたか奇跡のように良好な状態だったように見えた。

実は羽生の身体は平昌の時点で限界だったと私は思っている。

彼の4Aに対する強い思いが天に通じて北京まで持たせてくれたとしか思えない。

しかし北京での演技を終えた今、足はもうボロボロだろう。

羽生選手はこれまで、目の前に現れる試練を壁と表現してきた。

いったいどれだけの壁を乗り越えてきただろう。

私史上最高のプログラム「天と地と」。

羽生選手ほど音楽にシンクロして演技する選手はいない。

唯一無二の美しさ。

試合後のインタビューで彼は涙を浮かべていた。

テレビの前で涙を見せた羽生は記憶にない。

「挑戦しきった。全部出し切ったオリンピックでした。」

オリンピック後の動向については明言を避けたが、世界選手権は辞退するだろう。

私は今日のフリーを競技生活としての羽生結弦最後の演技と思って心に焼き付けた。

記録にも記憶にも残り続ける。

月並だが、今はただ、お疲れ様と言いたい。

 

 

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