コロナ禍によって活動休止を余儀なくされていたスポーツ界。
各国で少しずつだが無観客ではあるが再開されつつある。
Jリーグも6月27日からJ2、J3が開催。
相撲も7月には両国開催の名古屋場所が予定されており、今朝のニュースではぶつかり稽古の再開が報じられていた。
そしてボクシングだ。
国内では7月12日愛知県刈谷市を皮切りに無観客試合が開催されるが、何と言っても注目は井上尚弥の統一戦だろう。
当初4月25日に行われるはずだったジョンリル・カシメロ戦。
コロナ禍により先が見えない状態から僅かながら光が見えてきたようだ。
報道によるとトップランク社のボブ・アラム会長が9月か10月にラスベガスで開催との意向を表明したとのこと。
ほぼ半年延びてしまった訳だが、まだアメリカでは感染者の拡大傾向は変わらない。
しかし実際には既にラスベガスで試合が行われており、統一戦開催に向けて動き始めたのは間違いなさそうだ。
この休止期間も井上に対して挑戦状を叩きつける選手は後を絶たなかった。
ギレルモ・リゴンドーや、エマヌエル・ナバレッテなどのビッグネーム。
先日はWBO1位ジョシュア・グリアが、井上とカシメロの勝者に挑戦する権利があると主張を始めたが、前述のラスベガスでの再開後の試合でフィリピンの格下選手に敗れてしまって早々にその夢は断たれた。
ところでこの試合のフィリピン人勝者マイク・プラニアはカシメロのスパーリングの相手を務めたこともあるらしい。
強いチャンピオンのスパーリングパートナーを務めることで、開花する選手は多くいるが、プラニアの勝利はカシメロの強さを証明する物だと私は思う。
さて、井上だが、目標は4団体統一王者。
早くカシメロとの試合を行って勝利し、次の目標に挑みたいところだ。
カシメロ戦後はIBFが要求してくるであろう、マイケル・ダスマリナスとの指名試合をクリアしなければならない。
その後にWBC王者と4団体のベルトを賭けて統一戦だ。
WBC王者はノルディ・ウーバーリ。
ノニト・ドネアとの防衛戦が延期(中止?)になり、誰が井上の相手になるのか不透明だが、バンタムではこの4団体統一戦が最後になるのではないだろうか。
カシメロは確かに難敵だ。
だが唯一不安材料と思っていたドネア戦の目に見えない疲労が解消されたと考えれば、いくらカシメロが難敵でも井上に勝てるほどの強さを持ち合わせているかと言えば、それは否だ。
相変わらず挑発を繰り返しているカシメロだが、その方が井上が勝利した時のカタルシスはより大きいだろう。
まずは試合日が早く確定することを願いたい。
The Monster 井上尚弥 19戦19勝(16KO)
WBOバンタム級王者 ジョンリル・カシメロ 33戦29勝(20KO)4敗