プロ野球日本シリーズは今年もヤクルトとオリックスの対戦に決まった。
2年連続同じカードとなったが、戦力が均等化されてきた現在、他球団は何をしていたのかと言われても仕方がない。
ただ、パリーグは最後の最後まで混戦模様だったので、これは本来の姿だと思う。
それに比べてセリーグは上位球団と3位以下とで大きな差が付いた。
差が付けられたチームにおいてその原因は何かと言えば以下のような感じだろう。
- 主力選手の怪我
- 外国人選手の当たり外れ
- 補強の失敗
上記は運的要素が大きい。
主力選手の怪我はその選手個人だけでなくチーム全体に大きな悪影響を及ぼす。
外国人選手も昔ほど存在価値は大きくないが、ウィークポイントの補強という意味であてにされており、見込みが外れた場合弱点が埋まらない。
ペナントが始まらないと戦力になるかどうかわからないリスクもある。
外国人選手の当たり外れも含めて、FA獲得やドラフト戦略、トレードなど全体的な補強が上手くいかなかった場合、目論見は大きく狂う。
これらの要素はある意味不確実なものだ。
シーズンを通して主力選手に怪我がなく、若手も育ち、外国人選手も期待に応える。
これを具現化出来たのが今年のヤクルト、オリックスと言えるだろう。
それとは別に上位下位の差がつく要因が指導力を含む采配だ。
監督がどのようなチーム作りを目指すのか。
その意図を組んだコーチ陣が適切な指導をしているのか。
選手達はそれを理解して練習出来ているのか。
それによって結果は大きく変わる。
ここからは巨人に焦点を絞る。
今年巨人が4位に終わった最大の原因は主力選手の故障だろう。
坂本選手の怪我による離脱の影響は大きかった。
投手では中川投手がこれまた故障で1年を棒に振った。
菅野投手もコンスタントに出場できた訳ではなかった。
この投打のキーマンとなるべき選手に代わる存在が残念ながら居なかった。
外国人選手は守備に目をつぶればここ最近では最も成功した部類に入る。
しかし外国人選手が当てにならないのはデラロサ、ビエイラを見るとよくわかる。
二人の内どちらかがシーズン通して本来の力を発揮出来ていたら、中川故障の穴を埋めることは出来たはずだ。
デラロサはまだしも、ビエイラの2021年と今年の成績を比べて見ると、
2022年 登板9試合 防御率9.82
2021年 登板56試合 防御率2.93
酷い物だ。
ビエイラとは来季の契約を結ばないようだがやむを得ないだろう。
ただ球速は屈指なので他球団が獲得する可能性は若干残っている。
外国人選手は前年良かったからと言って翌年も良いとは限らない。
FA選手はもっと酷い。
少なくとも巨人にとっては・・・。
ここ10年に絞って巨人が補強したFA選手を以下に列記する。
藤井秀悟(投)村田修一(内)杉内俊哉(投)大竹寛(投)片岡治大(外)相川亮二(捕)金城龍彦(外)脇谷亮太(内)森福弁彦(投)山口俊(投)陽岱鋼(外)野上亮磨(投)炭谷銀仁郎(捕)丸佳浩(外)梶谷隆幸(外)井納翔一(投)
取りも取ったりの16人!
この中で本当に期待通りの活躍を見せてくれた選手が何人居るのか。
これなら在籍している若手選手を我慢して育てた方がよほど良い。
獲得時はチームの補強ポイントに合った選手だったと思うが、結果が全てのプロの世界では寂しい成績の選手が多いと言って差支えない。
FA選手獲得に頼るのはいい加減やめにすればどうか。
岡本はまだ26歳だし、吉川も27歳。
活きの良い選手が自チーム内に居るではないか。
中山、増田陸、秋広、松原、廣岡、八百板あたりは20~27歳でまだ潜在能力を出せていない、いや、出せてあげられてないんだと思う。
西武の森捕手がFA宣言すれば手を上げる球団は多そうで巨人も調査しているとの報道があった。
しかし見返り必要なAランクだし、大城、小林に若手捕手も揃っているので獲得の必要性をさほど感じない。
それなら炭谷を出したのも疑問。
森獲得を狙うならドラフトで指名すべきだったと思う。
前回の投稿で書いたように巨人の補強ポイントは①岡本と並ぶ長距離打者②中継ぎ投手③坂本後継遊撃手だ。
①はまずはドラフトで浅野指名に成功することが先決。
③は中山選手に期待。
ということで②の中継ぎ投手、即ちブルペン陣の補強、整備だが、もしFA宣言したら獲得に動いて欲しい選手がひとりだけ居る。
それが阪神の岩貞投手。
サウスポーも魅力だしランクもCなので獲得のリスクはない。
だけど阪神から巨人っていうのが果たしてあるのかなあ~っていうのが心配。
でも山本選手が巨人から阪神に移籍してるし、可能性ゼロではない。
従ってFAで獲得するなら獲得に動くのは岩貞投手ひとり!って感じだろうか。
宣言するかどうかもわからないけども(^^;)
9回大勢につなげるのに苦労した今年の巨人。
先発が7回まで投げて8回を確実にホールド出来る投手が複数必要だ。
それが現代野球にとって勝利への最も確実な方法なのだ。
次回は打って勝野球?守って勝つ野球?