影無茶のスポーツ24/7

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フィギュアスケート 高橋大輔氏引退で間違いなくひとつの時代が終わった

フィギュアスケートアイスダンス村元哉中高橋大輔ペアが引退を発表した。

かなだいの愛称で小松原夫妻ペアと共にアイスダンスを引っ張ってきたがついにこの日が来たかというのが率直な印象だ。

羽生結弦が競技フィギュアから退き、今回高橋大輔氏の引退により男子フィギュアスケートのひとつの時代が間違いなく終わったのだ。

羽生氏や町田氏、小塚氏、織田氏と共に代表を争っていた頃のハイレベルな戦いは今思い出しても鳥肌ものだ。

その中で高橋大輔は稀有な存在だった。

バンクーバー五輪で日本人初の表彰台。

世界選手権でも日本人史上初の世界チャンピオンとなるなど、羽生が頭角を現す前、今の男子フィギュア黄金時代の先駆けとなったのは間違いなく世界一のエンターテイナー高橋大輔の活躍だ。

しかもこのオリンピックと世界選手権の偉業は引退の最大要因となった右ひざの怪我との壮絶な戦いの中で成し遂げたものだった。

高橋選手の現役生活の大半は右ひざの怪我との想像を絶する長い戦いだったのだ。

ほんとうにお疲れ様でした。

 

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フィギュアスケート世界選手権出場選手を選考基準に基づき考えたら妥当との結論に至った

今回も時間が経ってしまっているが触れない訳にいかずフィギュアスケートの世界選手権出場選手について少し述べてみたい。

いつも申し訳ないが、今回もシングルしか触れないでおく。

もちろん璃来龍ペアの頑張りは称賛しかない。

まずは代表選手を男女別に記する。

女子

坂本花織選手 全日本優勝

三原舞依選手 全日本2位  GPファイナル優勝

渡辺倫果選手 全日本12位 スケートカナダ優勝

男子

宇野昌磨選手 全日本優勝

本草太選手 全日本5位 GPファイナル2位

友野一希選手 全日本3位

次に今回の男女シングル世界選手権派遣選手選考基準を記する。

1人目 全日本選手権優勝選手

2人目 ➀全日本選手権大会2位、3位の選手

    ②ISU グランプリファイナル出場者上位2名

    ③全日本選手権大会終了時点での ISU シーズンベストスコア上位3名 

上記いずれかを満たす者から総合的に判断して1名選考する。 

3人目 ➀2人目の➀~③に該当し2人目の選考から漏れた選手

    ②全日本選手権大会終了時点での ISU ワールドスタンディング上位3名

    ③全日本選手権大会終了時点での ISU シーズンワールドランキング上位3名

    ④全日本選手権大会までに派遣した国際競技会、および強化部が指定した

     国内競技会におけるシーズンベストトータルエレメントスコア上位3名 

上記いずれかを満たす者から総合的に判断して既に選考された選手を含め3名に達するまで選考する。

となっており全日本優勝者は無条件で派遣決定だ。

羽生結弦選手のように圧倒的な実績が考慮されて全日本を欠場しても代表に選ばれる場合を除き全日本出場は絶対条件であり、さらに言えばほとんど全日本表彰台の選手が選ばれていた。

ところが今回はそうならなかった。

全日本2位だった島田高志郎選手が選ばれなかったことと、それに対し宇野選手が間接的に選考方法に不満をもらしたことで波紋が広がった。

女子の渡辺選手も12位と普通ならば先行されるのは難しいところだ。

しかし3人目の代表に滑り込んだ。

結論から書こう。

私はこの選考は適正な結果だったと思っている。

元々全日本選手権は代表選考の一発勝負ではない。

その是非は置いといてだが。

1位選手だけがいつからだったか忘れたが無条件で内定になったと思うが、2人目以下は昔から総合的に判断するとなっている。

では何故全日本2位の島田選手は選考されなかったのか。

全日本優勝の宇野選手は無条件で決定だ。

2番目に名前が呼ばれたのが山本選手、3番目が友野選手だった。

以下に選考基準の項目ごとに有力日本選手の数字を列挙する。

■全日本優勝

1位宇野2位島田、3位友野、4位佐藤、5位山本、6位三浦

GPシリーズ上位2名

宇野選手2戦1位2回ファイナル優勝

山本選手2戦2位2回ファイナル2位。

友野選手2戦3位1回4位1回ファイナル不出場。

島田選手2戦4位1回9位1回ファイナル不出場。

佐藤選手2戦2位1回3位1回ファイナル4位。

三浦選手2戦2位2回ファイナル5位。

■今シーズンベストスコア上位3名

宇野選手 304.46➀

山本選手 274.35②

友野選手 251.83

島田選手 247.17

佐藤選手 262.21

三浦選手 273.19③

■世界ランキング上位3名

宇野1位、鍵山4位、友野12位、山本16位、佐藤20位、三浦21位、島田62位。

■今シーズン世界ランキング上位3名

宇野4位、山本8位、佐藤12位、三浦14位、友野16位、島田28位

■シーズンベスト技術点上位3名

宇野選手 166.01 GPファイナル

山本選手 155.54 GPファイナル

三浦選手 149.62 スケートアメリカ

佐藤選手 141.43 エスポーグランプリ

島田選手 129.11 ジョン・ウィルソン

友野選手 127.56 NHK杯

こうして見ると宇野選手は全日本優勝だけでなく、その他の選考基準全てにおいて断トツであり世界でも連覇を狙えるずば抜けた位置に居る。

2番目の山本選手も全日本でこそ5位とやや不本意な成績だが各項目でコンスタントに基準をクリアしており、これも文句なしだろう。

問題は3人目だ。

勝負ごとにたらればを言ってはいけないが、三浦選手がGPファイナルと全日本のどちらかでも表彰台に乗っていたら、友野選手ではなく三浦選手が選ばれていたと思う。

最近は実績ある選手がやや精彩を欠いた場合、勢いのある選手を選考することが多かったと感じるが、三浦選手はその勢いが止まってしまった印象を与えたのかもしれない。

次に佐藤選手と友野選手の比較だが、これもまた悩ましいが、結局過去2度代理ではあるが世界選手権に出場経験があり、全日本で表彰台に上ったことが最終的に大きなアドバンテージとなり友野選手が選ばれたのだろう。

島田選手については全日本2位は見事だが、各基準項目を見ていくと少し厳しいと思われ、今回選ばれなかったのはやむを得ないと感じた。

女子については坂本、三原は文句なしで、渡辺選手についてもロンバルディアスケートカナダの得点も高く、今シーズンのランキングでは、坂本、三原より上位の4位につけており世界ランキングも坂本、三原についで日本選手では3番目の20位。

全日本の3位から6位までの選手が今シーズンはジュニアを主戦として戦っていることもあって全日本で12位と崩れたがここまでの成長ぶりを買われて選ばれたと考える。

女子では何と言っても三原選手の復活が嬉しい。

今年は本当に世界チャンピオンになるチャンスなので、普段通りの演技を本番でも見せて欲しい。

紀平選手がまだ完全でないのが残念だが、今季少しでも大会に出てこれたのは収穫。

焦らず、来季は完全に不安がなくなった状態で出てきて欲しい。

今年の世界フィギュアは地元開催。

3月22日からさいたまスーパーアリーナで行われる。

新時代のフィギュアスケートの輪郭がこの大会でかなり見えてくるだろう。

 

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フィギュアスケート NHK杯は男女とも史上稀に見る大激戦

GPシリーズは今週第5戦NHK杯が行われる。

毎週開催されるのであっという間に時が過ぎてしまう。

ついこの前、GPシリーズが始まったと思ったのに早くも残り2戦。

オリンピックシーズン翌年ということもあって、顔ぶれが大きく変わった今年。

GPファイナルへ進出する6名は果たして誰になるのか。

今年のNHK杯はファイナル進出の可能性がある選手が何人も出場する。

正に大一番だ。

男女別に第4戦までのポイント上位の選手を以下に掲げる。

既に2戦戦い終えた選手は色を変えて表示。

NHK杯出場選手は順位を赤で表示した。

男子

1位 三浦佳生(日本)        26点

2位 ダニエル・グラスル(イタリア) 24点

3位 イリア・マリニン(アメリカ)  15点(第6戦出場)

4位 宇野昌磨(日本)        15点

5位 アダム・シャオ・イムファ(仏) 15点

6位 デニス・バシリエフスラトビア)13点

7位 山本草太(日本)        13点

8位 ロマン・サドフスキー(カナダ) 12点

9位 チャ・ジュンファン(韓国)   11点

10位 マッテオ・リッツォ(イタリア)11点

11位 佐藤駿(日本)        11点(第6戦出場)

12位 友野一希(日本)       11点

13位 島田高志郎(日本)       9点

14位 キーガン・メッシング(カナダ) 9点(第6戦出場)

女子

1位 イザボー・レビトアメリカ)  26点

2位 ユ・ヨン(韓国)        20点

3位 イ・ヘイン(韓国)       18点

4位 坂本花織(日本)        15点

5位 三原舞依(日本)        15点(第6戦出場)

6位 ルナ・ヘンドリックス(ベルギー)15点(第6戦出場)

7位 渡辺倫禍(日本)        15点

8位 エカテリーナ・クラコワ(波)  14点

9位 キム・イエリム(韓国)     13点  

10位 スター・アンドリューズ(米国)13点

11位 アンバーグレン(米国)    11点

12位 住吉りおん(日本)      11点

13位 アナスタシア・グバノワ(GEO)11点(第6戦出場)

※1位➝15点 2位➝13点 3位➝11点 4位➝9点 5位➝7点

 

ファイナル進出のためには24ポイントは必要だ。

同ポイントの場合は出場した2戦における最高順位が上位の選手が選ばれる。

1位と4位、2位と3位はどちらも24ポイントだが、上記規定により1位になった選手がファイナル進出となる。

なので2位と3位で進出出来ないケースは過去に幾度も見られた。

現段階でファイナル進出確定なのは男子で三浦とダニエル・グラサル、女子はイザボー・レビトの合計3人だけだ。

冒頭に書いたがGPシリーズ第5戦を兼ねるNHK杯には、ファイナル進出の可能性がある選手が男女とも大挙して出てくる。

細かく見ると過去3戦で優勝した選手が男女ともに二人ずつ出場。

2位だった選手も男子でひとり、女子でふたり。

3位が男子3名、女子2名。

女子の坂本、渡辺は4位以上でファイナル当確だが、確実にするためには表彰台に乗っておきたい。

男子も同様に宇野昌磨とアダム・シャオ・イムファは表彰台に乗ってファイナル進出を確実にしたいところだが、女子も男子も前の試合で2位、3位の選手が一発逆転をねらってくるので予断を許さない。

間違いなく言えるのは、NHK杯史上まれに見る大激戦ということだ。

果たしてどんな結果になるのか。

注目だ。

 

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フィギュアスケート新時代 羽生結弦のいない男子 ロシア勢のいない女子

北京オリンピックがはるか昔のように感じる。

今年の2月に行われたのが嘘のようだ。

次回の冬季オリンピックは2026年イタリアのミラノで開催されるが、まだまだ遠い先のように感じる。

私は過去サンスポの「イザ!」「ツポーツナビ」とブログを投稿させていただいたが、一番アクセスが多かったのはフィギュアスケートに関する話題だった。

はてなにお世話になってからアクセス数は激減(笑)しているが、まあ継続は力なりを信じてこれからも投稿するつもりだ。

今回久々のフィギュアスケートネタである。

既に2022~2023シーズンも始まっており、GPシリーズも3戦を消化した。

オリンピックが終わり、そうでなくても新旧交代の年なのに、今季は羽生結弦選手の競技生活引退、ロシア勢の不参加なども重なり、さらには採点基準の大きな変更もある。

さらにさらにシニア年齢制限の引き上げが段階的に導入され、ミラノ五輪では17歳以上でなければ参加さえ出来なくなる。

これがもっと早くに導入されていたら、ザギトワの優勝はなかったことになり、北京五輪で物議を呼んだワリエラも参加出来なかったことになる。

正に新時代の到来と言えるだろう。

そんなオリンピック年の翌シーズン。

GPシリーズ3戦の結果をおさらいしてどんな選手が活躍しているのか見てみよう。

まず北京五輪男子金メダリストネイサン・チェンはエントリーすらしていない。

ジェイソン・ブラウンやビンセント・ショウも同様だ。

その他にも女子で宮原知子、アリサ・リュウ、マライア・ベルの引退。

特にアリサ・リュウの引退は驚いた。

それに何と言ってもロシア勢が不出場なのはあまりにも大きい。

嬉しいニュースとしては紀平梨花が2年ぶりに帰って来たこと。

まだ本調子ではないが、今はリンクに戻ってこれただけで大きな前進だ。

男子では北京銀メダルの鍵山優真が故障のため欠場。

幸い全日本には間に合うようなのでまずは一安心だ。

こうして男女の参加メンバーを見ると、女子は坂本花織、男子は北京銅、世界選手権金の宇野昌磨がGPファイナルを制する可能性が最も高い。

ここまでの3戦の結果(1~3位)を以下に掲げる。

■初戦:スケートアメリカ

女子

優勝:坂本花織 2位:イザボー・レヴィ―ト(米)3位:アンバー:グレン(米)

男子

優勝:イリア:マリニン(米)2位:三浦香央 3位:チャ・ジュンファン(韓)

■2戦:スケートカナダ

女子

優勝:渡辺倫加 2位:スター・アンドリュース(米)3位:ヨン・ユー(韓)

男子

優勝:宇野昌磨 2位:三浦香央 3位:マッテオ・リッツォ(伊)

■3戦:グランプリ・ド・フランス

女子

優勝:ルナ・ヘンドリックス(白)2位:キム・イエリム(韓)3位:住吉りおん

男子

優勝:アダム・シャオ・イムファ(仏)2:山本草太 3位:友野一希

新たな顔ぶれが多いのと日本選手が必ずどこかに顔を出している。

2戦連続2位の三浦選手は早くもファイナル当確だ。

宇野、山本、友野は次戦NHK杯で激突するが、宇野は間違いないだろう。

ついで山本も2位以内に入れば当確だ。

友野も優勝すればファイナルのチャンスが広がる。

女子も坂本は余程のことがない限りファイナル進出間違いない。

渡辺も坂本とNHK杯で対戦するが、5位以下に落ちない限り間違いない。

他にも日本勢はフレッシュな顔が多く、今季については男女ともに日本勢がフィギュアスケート界を牽引していくだろう。

それだけは間違いない。

 

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私が最も好きな羽生結弦のプログラム 

羽生結弦選手がプロへの転向を表明して5日が過ぎた。

昨日は緊急特別番組と銘打って「感動をありがとう~終わりなき挑戦~」が放映されたが視聴率は芳しくなかったようだ。

元々スポーツは大会の最中ならばお祭り騒ぎになって盛り上がるが、試合が無い時のドキュメント等の視聴率が高かったって話はあまり聞いたことが無い。

それはもう仕方がないことで、特に特殊な競技においては熱しやすく冷めやすい国民性もあってその傾向は顕著だ。

かく言う私も昨日の特別番組は録画はしたが別の番組を見ていた。

それでも羽生選手の功績は燦然と輝くし、プロになっても今までに見たことが無いようなアイスショーを企画してくれる予感があってとても楽しみにしている。

今日は、私が好きな羽生のプログラムというタイトルなのに、ここまで全く関係ないネガティブな話をグダグダ書いてしまった。

これだけの偉業を成し遂げたのに、何故かアンチが多いことと、その理由が全然本質と違うことに対してのバッシングなのに何だかイライラしてしまったというのがあるのかもしれない。

まあ羽生に限らず、偉大であればある程アンチも多いだろうし避けて通れない。

さてようやく本題。

ウィキペディアによれば羽生選手が演じてきたプログラムはSPもフリーも13本。

数え間違っていたら申し訳ないが、複数回演じたプログラムは1回と数える。

羽生結弦を世に知らしめたプログラムは何と言っても「パリの散歩道」だろう。

2012~2013年と2013~2014年の2シーズン演じている。

ソチ五輪ではSP史上初の100点超えを叩き出した初期の羽生の代名詞と言える。

 


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このプログラムで若かりし羽生は躍動し、才能がほとばしったのだ。

もちろんこのプログラムも好きだが、実は私が一番好きな羽生選手のSPはショパンの「バラード第一番ト短調」だ。

 


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最初の頃このプログラムはイーグルからトリプルアクセル、着地してすぐイーグルという演技構成だったが、その美しさは初めて見た時に鳥肌が立った。

しかし初めてこのプログラムを披露したシーズンはハン・イエンとの衝突や、度重なるアクシデントのため、このプログラムの完璧な演技を見ることが出来るのはしばらく後になってしまった。

結局平昌五輪でもこのプログラムをSPで演じ、あのフリー「SEIMEI」とで66年ぶりのオリンピック連覇を成し遂げたのだ。

初期の代名詞が「パリの散歩道」なら、全てを通した羽生の代名詞は「SEIMEI」に間違いないが、実は私が羽生のフリーで最も好きなプログラムは「天と地と」だ。

 


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このプログラム、何と言っても音楽と演技の調和が素晴らしい。

SEIMEIも確かに素晴らしいが、天と地との流れるようなスケーティングと、優雅な音楽との一体感は何度見ても鳥肌が立つ(何回立つねん!)

このプログラムでクワドアクセルに挑んだので、完璧に滑り切ることは出来なかったが、このプログラムを本当に完璧に滑り切るところを見て見たかった。

これからも羽生は過去のプログラムを上回る演技をみせてくれるだろう。

プロに転向してどんな素晴らしいプログラムを披露してくれるのか。

新たな感激を味わいたいし、何度目かの鳥肌も立てたい(笑)。

今後の新たなステージでの活躍が楽しみでならない。