今回も時間が経ってしまっているが触れない訳にいかずフィギュアスケートの世界選手権出場選手について少し述べてみたい。
いつも申し訳ないが、今回もシングルしか触れないでおく。
もちろん璃来龍ペアの頑張りは称賛しかない。
まずは代表選手を男女別に記する。
女子
坂本花織選手 全日本優勝
三原舞依選手 全日本2位 GPファイナル優勝
渡辺倫果選手 全日本12位 スケートカナダ優勝
男子
宇野昌磨選手 全日本優勝
山本草太選手 全日本5位 GPファイナル2位
友野一希選手 全日本3位
次に今回の男女シングル世界選手権派遣選手選考基準を記する。
1人目 全日本選手権優勝選手
2人目 ➀全日本選手権大会2位、3位の選手
②ISU グランプリファイナル出場者上位2名
③全日本選手権大会終了時点での ISU シーズンベストスコア上位3名
上記いずれかを満たす者から総合的に判断して1名選考する。
3人目 ➀2人目の➀~③に該当し2人目の選考から漏れた選手
②全日本選手権大会終了時点での ISU ワールドスタンディング上位3名
③全日本選手権大会終了時点での ISU シーズンワールドランキング上位3名
④全日本選手権大会までに派遣した国際競技会、および強化部が指定した
国内競技会におけるシーズンベストトータルエレメントスコア上位3名
上記いずれかを満たす者から総合的に判断して既に選考された選手を含め3名に達するまで選考する。
となっており全日本優勝者は無条件で派遣決定だ。
羽生結弦選手のように圧倒的な実績が考慮されて全日本を欠場しても代表に選ばれる場合を除き全日本出場は絶対条件であり、さらに言えばほとんど全日本表彰台の選手が選ばれていた。
ところが今回はそうならなかった。
全日本2位だった島田高志郎選手が選ばれなかったことと、それに対し宇野選手が間接的に選考方法に不満をもらしたことで波紋が広がった。
女子の渡辺選手も12位と普通ならば先行されるのは難しいところだ。
しかし3人目の代表に滑り込んだ。
結論から書こう。
私はこの選考は適正な結果だったと思っている。
元々全日本選手権は代表選考の一発勝負ではない。
その是非は置いといてだが。
1位選手だけがいつからだったか忘れたが無条件で内定になったと思うが、2人目以下は昔から総合的に判断するとなっている。
では何故全日本2位の島田選手は選考されなかったのか。
全日本優勝の宇野選手は無条件で決定だ。
2番目に名前が呼ばれたのが山本選手、3番目が友野選手だった。
以下に選考基準の項目ごとに有力日本選手の数字を列挙する。
■全日本優勝
1位宇野、2位島田、3位友野、4位佐藤、5位山本、6位三浦
■GPシリーズ上位2名
宇野選手2戦1位2回ファイナル優勝
山本選手2戦2位2回ファイナル2位。
友野選手2戦3位1回4位1回ファイナル不出場。
島田選手2戦4位1回9位1回ファイナル不出場。
佐藤選手2戦2位1回3位1回ファイナル4位。
三浦選手2戦2位2回ファイナル5位。
■今シーズンベストスコア上位3名
宇野選手 304.46➀
山本選手 274.35②
友野選手 251.83
島田選手 247.17
佐藤選手 262.21
三浦選手 273.19③
■世界ランキング上位3名
宇野1位、鍵山4位、友野12位、山本16位、佐藤20位、三浦21位、島田62位。
■今シーズン世界ランキング上位3名
宇野4位、山本8位、佐藤12位、三浦14位、友野16位、島田28位
■シーズンベスト技術点上位3名
宇野選手 166.01 GPファイナル
山本選手 155.54 GPファイナル
三浦選手 149.62 スケートアメリカ
佐藤選手 141.43 エスポーグランプリ
島田選手 129.11 ジョン・ウィルソン杯
友野選手 127.56 NHK杯
こうして見ると宇野選手は全日本優勝だけでなく、その他の選考基準全てにおいて断トツであり世界でも連覇を狙えるずば抜けた位置に居る。
2番目の山本選手も全日本でこそ5位とやや不本意な成績だが各項目でコンスタントに基準をクリアしており、これも文句なしだろう。
問題は3人目だ。
勝負ごとにたらればを言ってはいけないが、三浦選手がGPファイナルと全日本のどちらかでも表彰台に乗っていたら、友野選手ではなく三浦選手が選ばれていたと思う。
最近は実績ある選手がやや精彩を欠いた場合、勢いのある選手を選考することが多かったと感じるが、三浦選手はその勢いが止まってしまった印象を与えたのかもしれない。
次に佐藤選手と友野選手の比較だが、これもまた悩ましいが、結局過去2度代理ではあるが世界選手権に出場経験があり、全日本で表彰台に上ったことが最終的に大きなアドバンテージとなり友野選手が選ばれたのだろう。
島田選手については全日本2位は見事だが、各基準項目を見ていくと少し厳しいと思われ、今回選ばれなかったのはやむを得ないと感じた。
女子については坂本、三原は文句なしで、渡辺選手についてもロンバルディア、スケートカナダの得点も高く、今シーズンのランキングでは、坂本、三原より上位の4位につけており世界ランキングも坂本、三原についで日本選手では3番目の20位。
全日本の3位から6位までの選手が今シーズンはジュニアを主戦として戦っていることもあって全日本で12位と崩れたがここまでの成長ぶりを買われて選ばれたと考える。
女子では何と言っても三原選手の復活が嬉しい。
今年は本当に世界チャンピオンになるチャンスなので、普段通りの演技を本番でも見せて欲しい。
紀平選手がまだ完全でないのが残念だが、今季少しでも大会に出てこれたのは収穫。
焦らず、来季は完全に不安がなくなった状態で出てきて欲しい。
今年の世界フィギュアは地元開催。
3月22日からさいたまスーパーアリーナで行われる。
新時代のフィギュアスケートの輪郭がこの大会でかなり見えてくるだろう。
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