先日、中谷潤人がトップコンテンダー相手に強烈なKOで防衛。
試合後パウンドフォーパウンド1位を目指すと語った中谷。
それは当然のことながら、井上尚弥との対戦を意識する言動だ。
防衛戦後に投稿した中で、実現するなら来年しかないと書いたが、正直なところ実現にはいくつもの壁があり、対戦可能性は低いと思っていた。
そこに先日、井上尚弥の爆弾(と言って良いだろう)発言だ。
曰く、「やっぱり強いと思った。だからこそ興味が出てきた。パウンド・フォー・パウンド1位を目指している若者がいるなら、待とうかな」・・・と。
リップサービスもあるだろうが、この発言で実現可能性が高まったことは間違いない。
対戦が決まれば、日本ボクシング史上最高のカードになる。
日本だけではなく、世界からも大きな注目を浴びる。
そこで、両者の対戦実現可能性について考えてみた。
井上が2026年にフェザー級に転向と仮定すると、それまでの対戦は3~4戦。
既に次戦の相手はサム・グッドマンで確定。
ムロジョン・アマダリエフも何かとクレームをつけて対戦を煽っており、井上はもちろん逃げている訳ではなく、タイミングだけの問題。
WBC1位メキシコのアラン・ダビ・ピカソも次戦の内容次第では手を挙げるだろう。
そこにネクストモンスター中谷が入ってくる訳だ。
井上に対し、早くフェザーに上げろとやかましい外野の声も、中谷との対戦が実現するなら、それを見守るようになるのは間違いない。
しかし、中谷にはマッチメイクの問題がある。
井上との世紀の対戦を来年秋以降と仮定すると、最低でも2戦、内1戦はスーパーバンタムで試合をする必要があるだろう。
防衛していたら中谷との対戦が実現していただろう井上拓真が、堤聖也に敗れる波乱。
バンタムは全ての団体が日本人チャンピオンだが、次戦のマッチメイクが難しい。
スーパーバンタムへの転向初戦が井上戦は、いくら中谷でも無謀。
S・バンタムで骨のある相手と一戦を交えるのは必要不可欠。
これらが不可なら、井上戦は実現しないだろう。
井上も、中谷戦が難しいとなれば、グッドマン、アマダリエフとの対戦を終えれば、来年中にもフェザーに転向すると思われる。
モンスター対ネクストモンスターが実現するかどうかは、中谷選手の次戦が早々に決まるかどうかにかかっていると言って過言でない。
井上の今回の発言は、対戦する気持ちは十二分にあるが、そのためにも、中谷選手に、早く上がって来いよ・・・というエールだったと思うのだ。
来年の今ごろには、その答えは出ているはずだが、果たして・・・。
S・バンタム級4団体王者 モンスター井上尚弥 28戦28勝(25KO)
WBCバンタム級王者 ネクストモンスター中谷潤人 29戦29勝(22KO)