影無茶のスポーツ24/7

ルール知らなくても面白く読んでいただけることを目指します

ボクシング モンスター井上尚弥VSルイス・ネリ 過去の井上の試合を振り返りながら感じることを

ある意味世紀の一戦だ。

スーパーバンタム級4団体王者井上尚弥とルイス・ネリの対戦が目前に迫ってきた。

ルイス・ネリは侮れない相手なのは間違いない。

山中慎介氏との対戦における二度に渡る愚挙で評判は地に落ちたが実力は確かだ。

しかし、今回の試合が決定した当初私はネリを相当危険な相手と思っていたが、時間が経つにつれ井上選手が負ける姿を想像出来なくなってきた。

怖いのは井上が不意にネリの一発を貰い、その後連打を浴びてしまうことだが、次第にそのようなパンチを貰う可能性は極めて少ないと思えてきたからだ。

過去数多くの日本人チャンピオンが強敵と言える選手との防衛戦を迎えた時は、試合が近づくにつれ不安が増してきたものだが、井上選手の場合は逆に大丈夫と思えるようになってくる。

そこが今までの日本人チャンプと全く異なる。

井上選手が唯一無二の選手たる所以だろう。

そう思うようになったのは何と言っても過去の井上選手のファイトぶりだ。

私が過去一番難敵と思ったのはエマヌエル・ロドリゲス。

WBSS準決勝で対戦した当時のIBFバンタム級王者。

その時点でロドリゲスは19戦全勝(12KO)。

スピード豊かで手数も多く、当時は事実上の決勝戦と言われたものだ。

その難敵をあっさり撃破。

井上に倒された後ロドリゲスがセコンドに向かって、もうダメぽと情けない表情を見せたのが忘れられない。

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ドネア2でも相手を圧倒するボクシングで戦慄のノックアウト勝利。

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スーパーバンタム級での初戦スティーブン・フルトン戦も試合前は結構難しい試合になると考えられたが1Rから優位に立ち、最後はフルトンをなぎ倒した。

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10年前の(もうあれから10年!)オマール・ナルバエス戦もそうだ。

キャリアで1度もダウンしたことが無いナルバエス相手に1Rから猛攻撃。

ド派手なKO勝利は一躍井上尚弥の名を轟かせたものだ。

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ジェイミー・マクドネル戦でもそう。

試合前に悪態をつき続けたマクドネル

しかし試合が始まってすぐにマクドネルは自らの行いが間違っていたことを知る。

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常に我々の想像を上回る衝撃的な勝利を重ねてきた井上選手。

世界中の強豪からリスペクトされ、モンスターの称号が最も似合う存在になったのだ。

こういった圧倒的な勝利を重ねてきただけに、井上の勝ち方に対する世間のハードルは上がる一方だ。

前回のタパレス戦。

これも見事なKO勝利だったが10Rまでいったことと、タパレスの評価が決して高くなかったこともあってか、苦戦と形容されてしまう。

いやいや、調印式でのタパレス選手の限界までそぎ落とした身体を見たのか。

あの精悍な何者も近寄りがたい精悍な表情を見たのか。

何と言ってもアマダリエフに勝って2団体王者だったのだ。

しかも井上対策をしっかりとってきた戦いぶり。

それでもKOで勝ってしまうのだ。

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ネリは確かに強豪の一人だが、モンスター井上の勝利は動かないだろう。

あと、最後に以前はネリに対して私も怒ってた。

もちろん山中氏との試合のことでだ。

今回の試合もその因縁を井上選手が晴らしてくれる、留飲を下げられる・・・と思っている人も多いだろう。

しかし、それについては試合開催発表の場でネリが山中選手に謝罪。

山中氏もこれを受入れ、二人握手した姿でカメラに納まった。

これを持って私はこの件に関しては考えないようにした。

もちろん今後計量オーバーや、ドーピングについてはより厳正な規則や処置を講じることは望むけれども、こと山中氏とネリとの因縁については私の中では終わった。

と言うことで、5月6日の決戦は純粋に試合を楽しみたいし、もちろん井上選手の勝利を願い応援するつもりだ。

ああ~、それでもドキドキする。

 

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プロボクシング 井岡一翔 無敗のフェルナンド・マルティネスと7月7日統一戦が決定 

世間は5月6日に迫ったモンスター井上尚弥の防衛戦で盛上りを見せている。

あのルイス・ネリが相手ということも拍車をかけている。

そんな中、本当なら井上と並ぶ評価を受けても不思議でない男の防衛戦が発表された。

その男は井岡一翔

田中恒成に破られるまで国内最速のデビュー7戦で世界王座獲得。

ライトフライ級転向後も国内最速で2階級制覇。

フライ級では世界最速の3階級制覇。

そしてスーパーフライで4階級制覇を成し遂げて現在に至る。

これほどの実績にかかわらず、井岡には常にダーティーなイメージがつきまとう。

それはローマン・ゴンサレスとの対戦が実現しなったことで井岡が逃げたと思われたことから始まった。

その後も突然の引退。

引退からの復帰。

ドーピング検査による薬物疑惑(後にJBCのずさんな管理による誤りと判明)。

入れ墨の問題。

先日も再び大麻疑惑。

井上のように見る者を興奮のるつぼと化すようなスタイルと違い、完璧なディフェンスからタイミングの良いパンチを繰り出す俗に言う玄人受けするボクシングスタイルの井岡は本来井上と好対照の名チャンピオンとして両雄並び立って不思議でないが残念ながらそうはなっていない。

戦歴の中には八重樫東との死闘。

4階級制覇を成し遂げたアストン・パリクテ戦。

パリクテのパワフルなパンチをディフェンス技術で交わし、逆に多彩なパンチを繰り出し最後怒涛のラッシュでリングに沈めた試合はベストバウトと言って良いだろう。

その他にも戦前不利と言われた田中恒成戦もカウンターで吹っ飛ばしTKO勝ち。

悲願とも言えるファン・フランシスコ・エストラーダ戦は実現しなかったが、今回対戦が決まったフェルナンド・マルティネスは今が最盛期と思われる強敵だ。

井岡にとって過去最大の難敵と言って良いだろう。

井岡も気づけば35歳。

年齢的にはピークを過ぎているはずだが衰えは見せていない。

それどころか昨年末のホスベル・ペレス戦では激しい打合いの末7Rノックアウト。

芸術的なディフェンス技術だけでなく打合いにも負けない強いハート。

井上尚弥は200年にひとりのボクサーだが井岡もまた100年にひとりのボクサーだ。

マルティネス戦も激しい打合いが予想され一瞬たりとも目が離せない戦いとなる。

過去不利と言われた戦いにことごとく予想を覆す結果を残してきた井岡。

この試合を乗り切れば、いよいよ悲願のエストラーダ戦が見えてくる。

 

WBA世界Sフライ級王者 井岡一翔 34戦31勝(16KO)2敗1分

IBF世界Sフライ級王者 フェルナンド・マルティネス 16戦16勝(9KO)

 

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ボクシング 井上尚弥とルイス・ネリ5月6日東京ドーム世界戦正式発表 山中氏と歴史的和解

かねてから噂、いや、噂を超えたレベルで報道されていたモンスター井上尚弥とルイス・ネリの4団体タイトルマッチがついに正式に発表された。

しかもネリ自身も来日して井上と同席しての発表とは驚いた。

しかもしかもこの場所にあの因縁の山中慎介氏が来ていた。

しかもしかもしかもネリがあのネリが山中氏に謝罪し山中氏も謝罪を受入れ握手をしたのだ。

日本中のほとんどのボクシングファンは二度に渡る山中氏とのタイトルマッチにおけるネリの蛮行に対して怒り心頭に発していただろう。

今回この対戦が正式に決まれば、井上尚弥がネリを倒すことで留飲を下げたいと思っていたファンも多かったに違いない。

私ももちろんそう思っていたひとりだ。

しかし、山中氏の大人の対応と、神妙だったネリの顔が握手した時に安堵の表情に変わったのを見て私はあの出来事を忘れることにした。

握手をした時点でこの問題は山中氏とネリ、二人の心の中だけの物になったと思ったからだ。

明日からは純粋に井上尚弥とルイス・ネリのタイトルマッチそのものを楽しむようにしたい。

ネリは強い。

それは山中氏が12度目の防衛に成功した時、タイ記録となる13度目の防衛戦の相手を予想した記事で最も怖いのはルイス・ネリと書いたことからもわかる。

それでも井上に死角はない。

確かにネリは強いが、トータル的に井上を上回るとはどうしても考えられない。

唯一怖いのはドネア戦で思わぬ一発をもらった時のようなことが起こった場合。

ネリは怒涛の攻撃を仕掛けてくるだろう

チャンスと見た時の爆発力はドネアを上回る。

それだけが考えられる井上にとってのネガティブな展開だ。

逆に言えばそのシチュエーションさえなければ井上の勝利は動かないということだ。

今日は井上とネリの正式発表よりも、山中氏とネリの握手が目立つことになったが、5月6日は井上が誰もが認める主役になることは間違いないだろう。

 

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ボクシング ネクストモンスター中谷潤人 黄金のバンタムの系譜を継ぐ強さで3階級制覇

24日にプロボクシングトリプル世界戦が行われた。

アマゾンプライムでの中継となったが3試合とも日本選手が勝利。

田中恒成、井上拓真、そして中谷潤人、それぞれ実績もあり強い選手だが3人3様のドラマが背景にあり今回の勝利は更なる高みに3選手を連れていくものだった。

今日はその中で中谷潤人選手を取り上げる。

ボクシング界はモンスター井上尚弥が君臨。

日本ボクシング界は現在9人の世界チャンピオンがおり絶頂期と言って過言でない。

WBAスーパーフライ級チャンピオンの井岡は100年にひとりの選手と言われた。

井上尚弥が登場した時、私ははてなに移る前のスポナビでの最初の投稿で彼のプロ2戦目の試合を見て200年にひとりかもしれないと書いて投稿した。

 

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あれから11年、井上尚弥は世界中の強豪にリスペクトされる存在になった。

そんな井上を追いかける男がネクストモンスターと呼ばれる中谷潤人だ。

173cmとボクシング選手としては長身。

リーチも176cm。

中谷の試合を見ているとリーチの長さがめちゃくちゃ武器になっているようだ。

左から繰り出すパンチはまるで鞭のようにしなって相手にヒットする。

それと中谷程相手顔面にパンチがヒットする選手はあまりいないのではないか。

ラッシュ時、中谷のパンチは右も左も全て顔面にクリーンヒットしており相手選手はたまったものではない。

タイミングの良さと腕のしなりによる相乗効果で相手はダメージを受けてフラフラ。

今回の相手アレハンドロ・サンティアゴ(ちょっとルイス・ネリみたいな風貌)はあのノニト・ドネアに勝って世界チャンピオンになっており、戦績を見ると対戦相手も骨のある相手が多く、ダウンもしたことが無いと(放送で言ってた)のことでなかなかの難敵だったと思う。

しかし6Rの中谷が放った最初の左ストレートのダウンでもう勝負はついており、レフェリーはカウント10を取らなかったがサンティアゴの目はうつろだった。

そこからの中谷のラッシュは恐怖が感じられる凄さで、全てのパンチは顔面を捉え、結果サンティアゴはなぎ倒されてレフェリーストップ。

圧勝である。

長谷川穂積山中慎介井上尚弥が君臨してきたWBCバンタムを中谷潤人が継承。

これでバンタムは中谷と、WBAの井上拓真、IBFのエマニュエル・ロドリゲス、WBOのジェイソン・モロニーの顔ぶれ。

他にも那須川天心比嘉大吾、ロドリゲスへの挑戦が決まっている西田凌佑の日本勢など群雄割拠の時代に突入。

可能性として中谷対井上拓真の対戦実現も出てきたことになり目が離せない。

しかし今回の試合を見る限り中谷選手が4団体王者の中で一番強いのではないか。

少し打たれてしまうことがあり、そこは少々心配だが、現状攻撃力が十二分にディフェンス面のちょっとした穴をカバーして余りある。

井岡が100年にひとり、井上尚弥が200年にひとりとしたら、中谷選手は140年にひとりの選手なのかもしれない。

 

WBC世界バンタム級王者 中谷潤人 27戦27勝(20KO)

前王者 アレハンドロ・サンティアゴ 37戦28勝(14KO)4敗5分

 

 

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S・バンタム4団体統一王者井上尚弥 5月6日東京ドームでルイス・ネリと対戦

報道を見ると井上尚弥の次回防衛戦相手がルイス・ネリで決定的のようだ。

5月6日東京ドーム開催とかなり具体的な情報なので間違いないだろう。

あのルイス・ネリと拳を交える日が本当にやってくるとは。

正直言うとやって欲しい気持ちと、やってもらいたくない気持ちが半々。

複雑ではある。

山中氏との2度に渡る問題行動でネリの印象は最悪だ。

そんなダーティな男が今もタイトルマッチに出られることへの憤り。

それとは逆に井上選手にネリを完膚なきまでに叩きのめして欲しいと言う気持ち。

この併存する気持ちが凌ぎを削っているという感じだ。

しかしSバンタムに留まる限り現状避けて通れない相手であることは間違いない。

やる限りには試合が終わったらネリの話題が金輪際出ないようにして欲しい。

ネリの悪童ぶりを無理にでも横に置いて彼の実力を考えた時に、決して楽に勝てる相手でないことは間違いない。

まだネリがこういう悪癖を持つ選手だと知らない時。

私は山中慎介チャンピオンが12度目の防衛を果たした時の記事で、13度目の防衛戦で最も危険な相手としてルイス・ネリを挙げている。

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当時はドーピングや平気で体重超過をする怖さではなく実力的に怖かった訳だが。

結果山中選手はネリに敗れ、その後ドーピングでネリに陽性反応が出ててんやわんやの大騒ぎに発展してしまったのだ。

あれから丸6年経った。

月日が流れるのは本当に早い。

ネリが我々多くのボクシングファンの気持ちを踏みにじるかのようにリングに戻り、勝ち星を伸ばしていった時に私は以下のような記事を投稿していた。

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今回の対戦は異様な盛り上がりを見せるだろう。

多くのファンは井上チャンピオンがネリをリングに沈めるところを見て鬱憤を晴らしたいと願う。

 

試合の展望に移る。

タパレス戦については苦戦と捉える見方もあって井上選手の評価を下げた人も居る。

果してそうだろうか。

私はタパレスの実力を異常に甘く見ていた人がそういう声を発しているのだと思う。

井上が苦戦したと語る人は試合前のタパレスの精悍な表情、ベストの状態に仕上げてきた身体を見たのか?

フルトン戦を終えた後にリングに上がったタパレスの姿を見ただけで大したことないと思っていただけではないのか?

仮にも、あのアマダリエフ選手に勝利しての2団体王者だ。

井上選手のパンチを完全にヒットさせない防御の上手さ。

攻撃面でも半身の構えから伸びてくるストレートやアッパー、カウンターなどどれも重く危険なパンチだった。

そんなタパレスにでも結局は右ストレート一発で膝がガクガクになるほどのダメージを与えリングに這わせたのだ。

ネリは確かに危険な相手だ。

間違って重いパンチを1発浴びてしまうと、速いハンドスピードで重いパンチを畳みかけてくるだろう。

あの長谷川穂積氏がモンティエル氏に敗れた試合のような・・・。

しかし怖いのはそれだけだ。

そういうパンチを貰わないのが井上チャンピオン。

ネリのスタミナを削っていき、最後は左右のボディで弱らせてスピード豊かな重いパンチをネリに被弾させて勝負をつけることだろう。

その瞬間を早く見たい。

 

世界スーパーバンタム級4団体統一王者 井上尚弥 26戦26勝(23KO)

WBCスーパーバンタム救1位   ルイス・ネリ 36戦35勝(27KO)1敗

 

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